劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。を観ました(ネタバレありかも)

 2011年4月から6月までフジテレビ・ノイタミナ枠などで放送され、2013年8月31日に公開された劇場版あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。を観ました。
 個人的にテレビ放映版が滅茶苦茶好き…というか「一番面白いアニメ」とすら感じているタイトルで、この劇場版でもとても泣けましたが印象としてはアニメ版の総集編で、後日譚だったり別の物語とはちょっと言えないかなあと感じました。
 ネタバレというなら、一年後の超平和バスターズのみんなを描いてますが(何気にみんなちょっと格好良くなっている)、当時と比べて物語と言える程の出来事は結局起こらず、ましてや成仏しためんまに何かが起こる…ということはありません。どちらかというと、アニメ版に新たな視点や解釈を加えて掘り下げたという印象があります。
 もちろん見所はあり、放映版でほとんど描かれなかった、めんまの人間味が新たに加わったと思います。
作画で言うとラストで超平和バスターズに向けて書いた手紙をめんまが書くシーンに、初めて見る彼女の真剣な表情がありました。
どんなときも、くりくりした丸い目かデフォルメされた表情という印象の彼女が、伏し目がちに真剣に手紙を書くシーンは予想以上にインパクトがありました。
 物語で言うとアニメ版では誰からも好かれていたと描かれていた子供時代のめんまの孤独と、それに手をさしのべたじんたんが素晴らしかったです。
 めんまがじんたんのことを恋愛感情として好きと思っていながらも、超平和バスターズみんなを大切にしていたということに対して、ただ良い子だっただけではなく、みんなと居られるありがたみを知れるだけの背景があったことが、描かれていて改めて泣けました。
 そして作品として最大の見所はテレビ放映版と同じ、ラストのかくれぼにsecret base ~君がくれたもの~が流れるシーンだったかなと思います。
テレビ放映版のあの花好きと言う人には超おすすめですが、テレビ放映版で満足出来なかった人が新たな何かを見つけるために観るには向かないかなという印象でした。