探偵はBARにいる観ました(ネタバレあるかも)

東直己の小説原作映画「探偵はBARにいる」を観ました。
…って、第2作の公開に合わせてテレビ放送されている第1作の方です。念のため。
 この作品は友人のバーテンダーさんと、
「最近、酒が呑みたくなる、文学とかサブカルないっすよねえ。」
「確かに減りましたが、探偵はバーにいるは良いって評判ですよ。映画も面白いそうです。」
みたいなやりとりから期待して観ましたが、映画版にはお酒が呑みたくなるような描写はほとんどありませんでした。(原作小説にはあるらしいので改めて読みたいところです)
 とはいえ、分かってしまえばなんてことないミステリも含めてハードボイルド作品としては面白かったです。
 この作品の魅力の一つってボコボコにされても懲りずに立ち向かう男なのかなと思いました。
 普通だと、肝が据わっていて行動力があるのは、人よりもずば抜けて腕っ節が強いとか頭が良いとか安全が裏付けされているものですが、大泉洋演じる主人公や松田龍平演じる高田はそんなものなくても(強いという設定はあるのですが圧倒できる程ではない)、ボコボコにされたり人に騙されたり意味が分からない謎に挑戦する事を恐れず、実際にボコボコにされたり騙されたり全く謎が解けずに時間切れになっても懲りずにまた同じ事をするから魅力的なのだなと思いました。
…特に、則天道場でのケンカ騒ぎの後に、高田が「鎖骨折れてて手が動かない」と言うのに大笑いしている描写は大好きでした。
 そして小雪演じる沙織の切なさが、これまたハードボイル作品に登場する女性って感じで素晴らしいです。
目的のために男を手玉に取る嘘をついたせいで、結局自分が一番傷ついていて、それが理解されるのは全部が手遅れになった後というのは切ないですがやっぱり醍醐味だと思います。
 ということで「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」(渡部篤郎も出てるし)是非観に行きたいんだけどなあ。どうすべえか。