評価:
ポニーキャニオン ¥ 45,888 (2011-04-20)
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ゲームブランド・Keyが制作した恋愛アドベンチャーゲーム原作のアニメ「CLANNAD」「CLANNAD AFTER STORY 」を観ました。
原作が恋愛アドベンチャーということで、どの女の子ともくっつけるというマルチストーリーや、ストーリーは同じでもそこに起こる出来事が変わるというパラレルワールドを一本のアニメにまとめているのですが、元々の物語が収束を意識してなかったためにいくつか気になるところがありましたが、良い話が沢山ある作品だなと思いました。
「CLANNAD」の真骨頂は、どうしても失いたくない絆を失って、人と交わる事をやめようした人間が、それでも絆に救われるという…その辺にあるのかなと思い、そう言う意味では「CLANNADは人生」なんて言葉も馬鹿にしたものではないと思います。
以下ネタバレで書きます。
ぼくは原作ゲームをプレイしておらず他人の考察もあまり把握出来ておらず、浅はかな意見かも知れないのですが、物語としてはちょっと受け入れられないものがあります。面白いし良いけど、それでも受け入れたくないという印象です。
で何がそんなに嫌だったかというと、主人公の娘「汐」が死ぬエピソードが悲しすぎて本気で落ち込みました。
その後にそもそも主人公の妻「渚」が死んでいないゲームでいうトゥルーエンドが準備されていますが、もしそれが一番良いことなら、渚の死を汐と二人で乗り越えたのは良いことじゃなかったのか?と考えてしまいます。
また、渚の死を乗り越える描写があまりに素晴らしかったために、いざ渚が死なないとなっても「なんで今更なの?」と感じてしまいます。
渚の死を悼む物語を描くにしては渚の死を受け入れた描写が長すぎたし、ハッピーエンドのための伏線としては汐の描写は感動的過ぎました。
…なんていうのは上っ面で、本当に受け入れたくないのは、渚の死を「泣けて良い話だぁ~」などと、面白がって観ていたことを、汐の死で思い知らされたからだと思います。痛すぎる所を突かれました。
などと、自分の気持ちに整理をつけて改めて振り返ると、「CLANNADはマジ人生」です。