借りぐらしのアリエッティ観ました

 スタジオジブリの作品、借りぐらしのアリエッティを観てきました。
借りぐらしというか、狩りぐらしか仮ぐらしかいなというような生活をしているこびとと彼らが間借り(?)している家の人たちを描いた作品です。
 人間の家に密かに潜入して必要なものを収集するこびとたちの描写がとても面白くルパン三世を観ているようなワクワク感がありました。
 アリエッティ父が素敵で、もしもルパン三世が妻子(希望としてはクラリスかなあ)を持って引退したらこんな風かもとか思ってしまいました。
…全然関係ないのですが、今の日本でルパンと聞いてちゃんと本家のアルセーヌルパンを連想する人ってどれくらいいるのかなあ。
 そしてキャラクターの萌えも素晴らしく、アリエッティの初登場シーンは凄く色っぽい…というかエロいくらいです。
絵も綺麗で、大きく見える人間の世界や、反対にこびとからみたら多分そうなりそうな水滴の動きなど、妙な説得力があり、最初から最後まで面白いという印象でした。
 ただ全体としてはヤマナシ、オチナシ、イミナシ作品だったと思います。
以下、ちょっとネタバレで書きます。(ナウシカのネタバレ含む)
 アリエッティは正直そんなに観る気が無かったのですが、NHKの「ナウシカからアリエッティまで ~ジブリ映画のテーマ」という番組で映ったワンシーンで翔がアリエッティに向かって「君たちは滅び行く種族なんだ」的な台詞を言っているのを観て凄く気になって行ってしまいました。
 …こびとの少女に向かってそこまで残酷な言葉を言ってしまう翔の異常な行動の意味を知りたかったし、それに対する答えも知りたかったです。
 コミック版の風の谷のナウシカでは例えば「私達は血を吐きつつ、繰り返し繰り返しその朝を越えてとぶ鳥だ!!」「いのちは闇の中のまたたく光だ!!」という強烈な答えを準備していたので凄く楽しみにしていました。
 が、実際にアリエッティではどうだったのかというと、言ってしまう理由は単に翔の拗ねた子どもの残酷さでしか無かったように感じたし、答えは明確には描かれていないように感じまい、かなり釣られた感が残ってしまいました。