牛乳石鹸のウェブCMで思ったこと

 SNSで話題になっている牛乳石鹸のウェブCM。
批判も多いですが話題になる内に共感するという意見も出てきたので宣伝としては成功だろうなあと思います。

 ただ、ぼくはこのCMに対して「分かりづらい」って印象をもつし、好き嫌いで言えば嫌いです。

 このCMのお父さんの主張は「昔と違って家庭内で父親が権力を持てていないことに対する不満、すら漏らせない家庭環境への不満」かなと。
自分の父親は仕事ばかりでキャッチボールなんかしてくれず風呂では背中を流させる人だったのに、自分は子どもの誕生日の使いっ走りやってるってどうよ…みたいな。
 部下と飲みに行くっていうのも、仕事として必要なことではなくて、酒を驕って励ましたら表向きは尊敬してくれる部下に自分が励まして貰いたかったんだろうなあと。
 息子の誕生日をほったらかして飲んで帰るダメ親父として奥さんに責められて失言しそうなるのをこらえて逃げるようにお風呂に入る…いや違うかなあ、もしかしたら息子の誕生日をほったらかす自由な不良親父をやって鬱憤をはらしたので我が儘はここまでお風呂でまじめに戻ろうとしたのかな?
 まあ何はともあれ、牛乳石鹸でリフレッシュして、改めて家族と向き合うと「これを失わなくて本当に良かった」と今日のところはほっとするけど「まあ不満はずっと続くんだけどね。」
みたいにぼくは解釈しました。

 そしてそんな物語を新井浩文さんが、不満を言うなんてもってのほか、顔や態度にも出さないようにしている内にどんどん無表情で動作も無気力になり、結局不満が溢れてる、もう観ててイライラし通しお芝居は本当に凄いと思います。
…あれ?なんか良い映像な気がしてきたぞ。

…いや気を取り直して
「分かりづらい」っていうのは、これを観るであろう女性ユーザーはこの演出や新井浩文さんのイライラさせる好演を見せられたらそりゃあお父さんを責めるだろうし、そうなるともうテーマとか主張とか吹っ飛んじゃうという意味です。
 特にこの日は子どもの誕生日で家族でのパーティが予定されていたぽく、お母さんが(もしかした子どもと一緒に)やった部屋の飾り付けなんかもある。CMの最後に子どもが出てくるのでお父さんが戻った時間がイマイチ分からないのだけれど、ケーキとプレゼントもって帰ってくるはずのお父さんと連絡着かずに待っている家族って滅茶苦茶可哀想だと思うし、そっちに意識が行ってお父さんの主張がどんどん霞んでいっちゃう。
※加筆

 嫌いと思った理由は、言いたいことが言えず誤解が解けないことをヤバイタイミングで許容している無責任さからです。
 言いたくても言えない気持は分かるんだけど、それを許容してたら本当にヤバイ事になるよってことはあって正にこの家族関係ってぶっ壊れる瀬戸際なのに、お父さん!牛乳石鹸で和んで先送りにしないで!みたいな。

 というように今回のCMは「分かりづらい」って印象をもつし、好き嫌いで言えば嫌いだけど、なんか深読みも色々出来るし、やっぱり宣伝としては成功だろうなあと思います。

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