水上悟志によるスピリットサークルが面白かったです

 水上悟志による、中学2年生の桶屋 風太が「スピリットサークル」という道具によって自身のいくつもの過去生(前世?)を視ることを描いたファンタジーSFマンガ、スピリットサークルがとても面白かったです。

 この作品、全てが面白いのですが、中でも演出の上手さが際立っていて、各章題の入り方や、一巻の風太&フォンと鉱子&ストナが会話するシーンなどは、映画作品を観ているような没入感がありました。
 本人もネタにされているようなので触れやすい(笑)ですが、絵は幼く可愛く可笑しい印象で熟れてない感じも強いのですが、それが凄惨なシーンではオブラートになり、一方で情熱を伝えるシーンでは説得力を与えているように感じます。
…なによりも、こんな風にマンガを描けば楽しいんだろうなという、創作意欲を呼び起こす何かがあります。

 また魅力的なキャラクター達が、七つの時代と世界で様々な関わり方をする中で、各自?の魅力が掘り下げられていく設定と演出はとても面白く、時代や国が変わっても誰の過去生かがぱっとわかり嬉しい気持のまま没入出来るのも、あの絵柄ならではかなと思います。
 個人的に好きなキャラクターが男女あわせて、ノノが一番で次が鉱子だった(その次はフルトゥナだけど 笑)ので、凄くノって読めたなあと思います。

 物語は悲劇的で悲惨な展開も多いのですが、作品全体は表紙の絵などから受ける可愛くて可笑しい印象にまとまっており、作品世界やキャラクターに対する誠意にも溢れていて読後感もとても良い作品です。
 全6巻と手軽に読める巻数ですので、まだ読んだことがないという方には超おすすめです。

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