プロジェクトは三機使ってクリアする

 IT業界では、システム構築プロジェクトの成功率は2~3割というのが定説だと言われているのだそうな。
「そんなに低いかなあ」と首をかしげていたのですが、よくよく振り返ると、一つのプロジェクトが成功するまでにだいたい二回は根本的な見直しやら、まあ制作側の失敗やらで双六でいうフリダシに戻るが起こっているなあと思いました。
 成功報酬が基本のフリーランスは「あーあ」とか「ごめんなさい」って感じでやり直すのですが、契約がしっかりしている会社同士であれば、いったんプロジェクトは失敗とカウントして、続きは納期と予算を仕切り直した別のプロジェクトとするのではないかなあと思います。
 となると、実質一回の成功プロジェクトに対して、二回の失敗プロジェクトが発生して、成功率は三割くらいと計算があうのかなあと思いました。
 まあこれは、三度目の正直なんて言葉だったり、家は三回建てて好みのものになるとか、シューティングゲームでは自機が三機あったりと、何かを成功するのに必要な失敗の回数なのかも知れません。
 ということを鑑みるとプロジェクトで「失敗しない」ためには、想定通りに全てが上手く行く場合の三倍の納期と予算を事前に準備しておくのが良いとなります。
ただ、その納期と予算が商売としての競争力があるかを考えると、なかなか厳しい時代で、制作側で出来る努力は、余裕ある納期と予算を交渉しつつ、自らは三倍のスピードで仕事が出来る能力だったり体制作りをすることが重要になるのかなあと思いました。