法廷遊戯を観ました(ネタバレアリ

 第62回メフィスト賞を受賞した作家・弁護士の五十嵐律人による法廷ミステリー小説を、アイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉主演で映画化した「法廷遊戯」を、プライムビデオで観ました。

映画『法廷遊戯』公式サイト

映画『法廷遊戯』超予告(11.10公開)

法廷遊戯

とても面白かったです

 原作小説は未読で連載中(未完)の漫画版との比較になりますが、とても分かりやすくより人間味と臨場感のあるアレンジと感じました。
 特に、織本美鈴を演じる杉咲花さんのクライマックスの芝居は最高に素晴らしかったです。

法廷遊戯 – 五十嵐律人/束ユムコ / 第1話 無辜ゲーム | コミックDAYS

 法曹界作品として読み解くなら、結城馨の思惑に対する久我清義の反応を考えるべきなのでしょうが、彼らは漫画版時から意識と知能のレベルが高すぎで、理解は出来ても共感がまったく出来ません。

 それよりも、馨による、美鈴と清義と司法に対する同害報復(目には目を、歯には歯を的なもの)の計画を、美鈴が裏切ったため彼女にとって最悪の結末に至った…というシンプルな見方の方が面白いと感じました。
 …というか、馨や彼の家族の不幸を思うと、美鈴や清義が同害報復で許されるというのはどうにも納得いかず、美鈴の最後の姿に溜飲が下がる思いを感じてしまう凡庸さが自覚出来ました。
 そういう意味でも、杉咲花さんに全部持って行かれちゃった印象です。

 ちなみに、下記の感想や解説が映画版を考える上でとても参考になりました。

【法廷遊戯】感想前編:原作から映画への昇華がすごかった|猫耳

原作版をちゃんと読もう

 漫画版と映画版をそれぞれ楽しみましたが、馨と清義の法曹界的友情?には全く共感出来ず、やはり原作小説をちゃんと読もうと思っています。

法廷遊戯 (講談社文庫)