映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」を観ました

 20世紀最長の英国首相在任記録を持つマーガレット・サッチャーの生涯を描いた映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」を観ました。
 最近偉人を描いた作品にありがちなのですが、マーガレット・サッチャーという偉大な政治家を描いた作品にしては、偉人である部分や政治家である描写が乏しかったのが残念でした。
 また知られざる本人の内面を描こうとした結果安易なゴシップになっている部分はいただけません。
…子供たちをないがしろにしたという部分は当の子供達が違うとコメントしたそうで、これは絶対にやってはいけないことだなと思いました。
ちなみに、彼女の認知症は彼女の娘が認めたことだそうで納得です。
 などとケチから入りましたが、とにかくメリル・ストリープの熱演が凄まじく、若かりし頃の現役首相と、認知症に悩む老いた女性を一人で完璧に演じ分けており素晴らしかったです。
 首相の目から通して見る、駆け抜けるようなイギリスの歴史描写は素晴らしく、自分が一時代しか生きて居ないことを優しく大きく語られているように感じました。