3月のライオン7巻を読みました

評価:
森岡利行,牛田麻希,木村文
コナミデジタルエンタテインメント

¥ 19,800

(2004-07-28)

 羽海野チカによるコミック「3月のライオン」の7巻を読みました。
この巻でひなたのいじめ問題は一応解決するも爽快なものではなかったのでモヤモヤしたものが残りましたが、いじめという問題が解決方法がなく、まわりの人間が寄りそうしかないというメッセージと考えるととても深いなあと思いました。
 また、このエピソードが桐山の成長とひなたとの人間関係を劇的に深めるものだったと考えると、すぱっと終わらせるのではなく、余韻の残るものであったのは良かったなあと感じました。
 ただ一点、作中で良い人の様に描かれている学年主任の国分がなんか凄く腹立たしかったです。いじめを放置し自らも精神を病んで退職した教師の上司がどの面下げて良い人やってんだ?と感じてしまいます。
…いやでも、ああいう種類の嘘が救える人もいるのかも知れないのですが。
 個人的にはいじめ問題作品だと、牛田麻希著作の小説を原作とした森岡利行監督・脚本の映画「問題のない私たち」がとても好きでした。
 一方棋士としての物語では、いよいよ桐山が宗谷名人との対戦直前まで描かれます。この対戦が非常にドラマチックであることを予告するようなセリフもあり次巻がとても楽しみです。