マルチストーリーかシングルストーリーか

 「シュタインズ・ゲート」(Steins;Gate)の原作であるゲームと、現在放映中のアニメを見比べて時々マルチストーリーかシングルストーリーどちらが良いのかということを考えます。
ちなみに、マルチストーリーとはプレイヤーの操作によって複数の物語に分岐していくスタイルで、シングルストーリーとは一本道のスタイルを指しています。
 いくつかのマルチストーリーゲーム原作のアニメで物語を強引に一本にまとめて、演出や設定に違和感が生じているのを観たり、「ひぐらしのなく頃に」の様にアニメでばっさりマルチストーリーをやって成功しているのを観ると、マルチストーリーの方が面白いかも考えるのですが、現在放映中の「シュタインズ・ゲート」を観て、当たり前だけどシングルストーリーにも優位性はあるなと思いました。
(等と言いつつ「シュタインズ・ゲート」がシングルストーリーで展開されるかはまだ分からないのですが)

 まずマルチストーリーはある時点まで物語がどの方向に流れても良いように演出に自由度がありません。またマルチストーリーゲームでは主人公の行動の動機がプレイヤーの選択で決まるために、行動の必然性であったり、物語の流れを予感させる演出が意図的に薄くされています。
 実はその結果、ゲーム版の「シュタインズ・ゲート」のトゥルーエンドには多少の違和感を持っていました。
一方、アニメ版ではトゥルーエンドにまっすぐに向かう事を予感させる演出があるように感じ、ゲーム版トゥルーエンドにあった違和感がどんどん解消されて行っているように感じます。
 …まあ、などと未完の作品に対してこういう事を書くと後で赤っ恥をかく可能性もあるのですが、そのスリルも含めて「シュタインズ・ゲート」の今後を楽しみにしています。