掟上今日子の挑戦状を読みました

 西尾維新によるライトノベル「掟上今日子の挑戦状」を読みました。
 シリーズ三作目の作品でヒロインは一度眠るとその日の出来事を全て忘れてしまう探偵 掟上今日子と変わらず、三つの短編が描かれています。
この巻で掟上今日子の印象が変わったなあと思っていたら、ドラマ版で新垣結衣が演じているのを観てそちらにあわせたのかなと感じました。
ライトノベルのみで考えると初期の方が好きだったなあと思いますが、ドラマ版だったらやはりこの巻からのキャラが良いかなとも思うので好みが分かれるところかなと。
 トリックは結構面白いですが、読んでて急かされている感じがして推理する気にならないまま読み進んでいくと謎解きが終わっていて、また多少強引と感じる部分もあるかなと思いました。
…まあこれはぼくが推理出来なかった言い訳だったりするし(笑)、謎が解けずにやきもきする登場人物に感情移入できる叙述トリックに近い手法かなと思います。
 西尾維新作品のといえば個性的なキャラクターが魅力ですが、この巻では掟上今日子以外には目立ったキャラクターは登場しておらずそこは残念かなと思います。
やはり備忘録とドラマの主人公である隠館厄介の素晴らしさを感じさせられ、多少深読みするなら厄介への対応が他よりも結構良い(この巻ではお金にうるさい部分のみが目立った風に思います)辺りが見所かと思います。
 ただシリーズ全体としてはちょっと脇道、ぶっちゃけて言うとスルーしても良い巻かなと思いました。
…と思わせて重要な伏線が入ってるかも知れませんが。