組織においてトラブル対策が停滞するパターン

 トラブル対策の方法として、担当者Aの手に余ると感じたことは、管理者Bが報告を受けてその権限で一定の失敗を覚悟して担当者Aに引き続き対応を任せるか(その場合失敗の責任はAではなくBとなる)、対策者Cに引き継がせることになります。
 ただ悩ましいのが、よほどの組織でもない限り対策のために給与やスケジュールが考えられているような人員はおらず、多くの場合対策者Cにも何かしらのサポートが必要になります。
 管理者Bが組織のトップもしくは対策者Cを管理できる立場であれば、そのサポートも彼が考えれば良いのですが、Cが別部署だったりするとCが納得するだけの条件の提示を含めてBのさらに上位の管理者に働きかける必要があります。
そして、対策者Cとの折り合いをつけるのに手間取った場合、トラブル対策は時間切れになる可能性もあります。
 それは避けたいと、管理者Bや担当者Aは、対策者Cへの対応や日常業務と平行しながら自ら出来る範囲でトラブル対策に対応するのですが、まあそもそもが手に余ると判断したことでありそれらの対応は厳しいものになります。
 そしてその厳しい対応をしながら担当者Aは何に怯えるのかというと、全てが失敗に終わった後に懲罰者Dが状況を確認したときには、(手に負えないと知りながらも必死に対応を続けた)自らがAが失敗したという証拠が残るという状況です。
 となると、担当者Aの関わり方は消極的となり、また自分の警告を取り上げてくれなかった管理者Bとの人間関係は敵対的なものとなり、トラブル対策はどんどん停滞していくのだと思います。