進撃の巨人の26巻相変わらず人気あるなあ

 23巻あたりから、舞台が壁に囲まれた都市のあるパラディ島の外世界の描写が始まり、展開や舞台(主に活躍するキャラクターの視点)が変わり、読者離れを心配したのですが、ランキング入りの様子やレビューの点数などからは変わらずの大人気で安心した進撃の巨人 26巻読みました。

[amazonjs asin=”4063970493″ locale=”JP” title=”DVD付き 進撃の巨人(26)限定版 (講談社キャラクターズライツ)”]

 バトルとかミリタリー?作品としては、かなり奥が深くなっていてオススメです。
侵略する側が逆転し、巨人の手の内を知る者同士の戦いは、純粋な戦いに集中出来ます。

 一方でレギュラーキャラクターを愛でるのは難しいです。
 以前は(表向きは)読者と同じ情報量に価値観と仲間意識を持った人物が、全員揃って大事件に巻き込まれる感情移入と仲間意識があり、そこから急展開する喪失感が魅力でしたがそれらは完全になくなっています。
 誰が何を知っていて考えて感じているのかが疑わしく、死に対してもその後生き返る展開も含めて疑わしいです。
…つかあの愛されキャラは本当に死んでいてこの後も生き返らないのだろうかと、まだ疑っています。
 経年によるキャラクターの変化も大きく、「これは誰だっけ?」「今はどんな性格や価値観なんだっけ?」と思うも展開の方が気になり「ま、いっか」と読み飛ばしてしまい、キャラクター描写は楽しめませんでした。
…まあ、素直に感動したというレビューもあるので人によるかな?

 一番面白かったのは、無感動で無慈悲になってしまっているエレンの感覚に共感した点でした。
 戦時などの極限状態でそうなることの恐ろしさやむなしさは情動的に語られた時より、読書を通して同じ精神状態になっているのを自覚した時だなという発見があり驚きでした。
 ということで、進撃の巨人の26巻オススメです。