振興協会「総踊り」強行 実行委の自粛要請従わずのニュースが気になります

 8月13日に、徳島市で開催された「阿波おどり」で、「阿波おどり振興協会」の連員約1400人が、主催の「阿波おどり実行委員会」の要請に従わず、当時歩行者天国だった徳島市紺屋町の県道交差点から両国橋南詰めの約150メートルの区間の「演舞場外」にて30分ほど「総踊り」を強行しました。

中止求めた実行委に反発 阿波踊り「総踊り」場外で強行:朝日新聞デジタル

 この件に関して調べると、組織の対決劇はドロドロで超面白く、ニュースを見た人がどう評価判断するかは勉強になりましたが、今回注目したいのは「総踊り」をした「演舞場外」の「道路占用許可」を誰が持っていたのか?という点です。

道路:道路占用 – 国土交通省

 記事の言い回しである「場外で強行」だと、無許可で「道路占用」したことみたいに聞こえます。
その前提での発言が下記。

テレ朝・ワイドスクランブルの水谷修氏 総踊り強行を「暴走族と同じ」と発言。ネットざわつく

 無許可だったらそもそも歩行者天国とはいえ道路で「総踊り」など出来るわけないだろうという意見が下記。

『阿波おどり「総おどり」決行 踊り手団体が独自に』とNHK/『見出し的には踊り手団体が勝手に総踊りを強行したように見えるが、実際は主催者を通して警察署に道路使用要件の変更届を提出してるはず』

 とはいえ会場全体の「道路占用許可」を「阿波おどり実行委員会」が「阿波おどり」開催のために取っていたなら「阿波おどり」関係者の「阿波おどり振興協会」がその場所を使うことは可能。(少なくとも警察に止められることはない)
 ただし「道路占有許可」を持つ「阿波おどり実行委員会」が自粛要請していることに「阿波おどり振興協会」が利用しているので、ここを主張すれば正当性のアピールになると思いますが、「阿波おどり実行委員会」はそれを行っていません。
 「市長が当日の阿波踊りの盛り上がりに感動して許した」だったらハートウォーミングだし「民意を市長も認めざるを得なくなった」なら「阿波おどり振興協会」のサクセスストリーリーだけど、この件について明確に書いている記事はありません。

ただ参考になりそうなのが下記。

「踊る阿呆」が市長に勝った…阿波おどり「圧倒の現場レポート」(小川 匡則)

阿波おどりでは、有名連以外にも多数の企業連や、有志からなる数え切れないほどの「にわか連」が、そこが有料演舞場かどうかなど関係なく、街のあちこちでそれぞれの踊りを楽しんでいる。

そもそも期間中街全体の「道路占用許可」が曖昧になっていたのではないか?と考えられ

場所は、紺屋町演舞場にほど近い両国橋南商店街。振興協会はこの時のために、事前に多くの関係者に対して根回しを行っていた。

「阿波おどり振興協会」は「阿波おどり実行委員会」とかぶらない場所の「道路占用許可」を取っていてそこで独自開催(共催)をしたのではないかと考えられます。

 もしそうなら、
「阿波おどり振興協会」が、「阿波おどり」共催者「阿波おどり実行委員会」の要請に従わず、独自で借りた「近接会場」にて競合演目「総踊り」を行いました。
…と、なるのではないでしょうか?
 これでは「阿波おどり実行委員会」のプロモーションなどによる集客を横から奪う行為であるとはいえ、元が共催組織ということもあり、他者がとやかく言えることではなく、まあぼくも今まさにここまで調べたり重ねた憶測や妄想に使った時間を返せって気分になってます。…まあ、事の真相はまだ分からないのですが。
 つかこれが全部「阿波おどり」の炎上プロモーションならすげぇなあ。

 ちなみにこの騒動、阿波踊りという歴史と社会的同意ある踊りと、地域の人に愛され一緒に作っているお祭りだから議論できるニュースになっていますが、普通のパフォーマンスや競技などのイベントだったら「道路占用許可」問題がクリアでも「総踊り」決行と同時に翌日以降のイベント全体の途中中止、翌年以降も開催出来ない規制やルールが作られ、下手をすると別地域での同じパフォーマンスや競技イベントの自粛が求められるレベルの出来事だと思います。
 踊り手の主張が勝ったみたいな意見も一部にありますが、普通なら絶対にマネをしてはいけないことだと思います。
…って、憶測の積み重ねでこれぐらいしか言えることがないw