ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 最終巻読みました(ネタバレあるかも)

 宇野 朴人によるライトノベル ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 最終巻読みました。

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXIV (電撃文庫)

 好き嫌いでシリーズ全体を語るなら100点超えの大好きな作品で、この巻もシリーズの完結として素晴らしいと感じました。
 特に、社会人を経験すると突き刺さる「あらゆる英雄は過労で死ぬ」というイクタ曰く非科学的な社会や組織に対する皮肉が最後まで鋭く効いていたのが好きでした。
 そして、自身を愛せない人間をどう導くかというもう一つのテーマに関しても、皮肉の効いた愛のある良い結末だったと思います。

 シリーズ全体ではやはり7巻のインパクトが大きくあそこでヒロイックストーリーは終わり、12巻のSF的展開なども経て、丁寧に加速度的にそして一直線に物語が畳まれたように感じ、14巻の読後感は大団円でない結末に対しても「筋を通せばこれしかないなあ」と納得出来て、読み進める途中ではトリックや犯人が分かった推理小説を読むような、頭がよくなった気になれるという快感が楽しめました。
 余談ですが、天鏡のアルデラミンでの頭が良くなった気分が楽しめ、もっと色んなことを学んでみたいと修学欲が刺激される構成は素晴らしい魅力です。

 もちろん、7年間続いた全14巻の大作のラストが大団円でないというのは、一部(多く)の人にとってはかなり苦しいものかとも感じます。
特にキャラクターに対して強い思い入れを持って自身の成長と共にシリーズを読み続けてきた若い読者は気の毒にすら思います。
10代のぼくがこれを体験してたらトラウマ作品になってるんじゃないかなあ。
実際の10代当時のぼくがトラウマになったのはアニメ版のウィンダリアですが。

 その点は時間が経ってから、褒めているのかけなしているのかよく分からないテンションで「俺的トラウマ作品!」と他人とネタ交じりに楽しめる作品として残って欲しいと思います。

 最近のライトノベルは大人でも大いに楽しめるようになってきている評価されていますが、「天鏡のアルデラミン」は40歳過ぎたおっさんならでは感動出来る部分の方が沢山あるとすらも感じ、大人に向けても超おすすめです。