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KADOKAWA / 角川書店 ¥ 8,208 (2015-03-27)
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角川ゲームス開発・DMM.com運営のブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』原作のアニメの最終回を観て「面白いなあ」と思ってたら、Twitterなどの評判が悪く「あらら」って感じです。
まあぼくはゲームをプレイしていないので作中にある違和感だったりを「艦これってそういう作品でしょ」って風にスルー出来ているのかなあと思います。
というにわか判断ならではな面白いと思ったポイントを上げたいと思います。
以前にも書いた如月轟沈については(如月ファンには気の毒ですが)、艦娘を轟沈させた提督プレイヤーへのフォローと感じました。
「覚悟なく逝った」「仲間に悼まれず忘れられた」みたいな不憫さは少なくとも無かったという強調は救われるし、轟沈という出来事を「女の子が死んで悲しい」ではなく「艦娘は立ち直る」にしたのは好きな展開です。
…その結果、以降轟沈をドラマチックに使えなくなったのですが、その枷を最後まで守ったのは立派とさえ思いました。(如月ファンには気の毒ですが)
また、鎮守府の攻撃から提督行方不明に関しては、艦これのプレイから少し離れてしまっている提督へのフォローと感じました。
提督がしばらく投げ出しても、中の艦娘たちはやっぱり元気にやっていて、戻ったら最終回のように以前以上に懐いてくれるというのが見所なのかなあと。
その他、提督の結構いい加減な判断に対して、艦娘が良い案配に勘違いして盛り上がってくれているシーンは多く、そういう見方をすると、なんか甘々だなあって感じですが、たぶん相当タフであろう実際のゲームではやりきれないサービスやフォローなのかなあと考えるとありなんじゃないすか?って感じです。
という案配に甘々であることに意図があってしかもそこが面白く、それらをサービスかボーナスであると割り切ってお祭り的に楽しめたというのが面白いと思えた一番のポイントだと思います。
また、そういうのを全部無視して、ヒロイン達の成長を愛でるでも楽しめる(如月ファンには気の毒ですが)安定感はあったなあと思います。
ただゲームをプレイした人にとっては、「自分の艦娘はプレイ中のゲームにいて、アニメの艦娘たちは余所の提督の艦娘だ」みたいな意識が強いようで上記みたいな演出が機能したかは疑問だし、ゲームで知り尽くして飽きていること以上の新しい楽しさが薄かったのかな?というのが好みが分かれたポイントの一つかなあと思います。