出口 治明
角川書店 ¥ 1,512 (2013-11-22)
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プロフェッショナル個人を主役として描いたドキュメンタリー番組で、その個人ではなく部下や弟子の成長を中心に描くのってなんか引っかかります。
コーチ職や教育職といった人の成長を促すことのプロを描いた場合であれば気にならないし、あらゆる組織や職業で若手の育成というのは重要であり一流と言われるプロの手法が気になるというのは分かるのですが、例えば職人を取り上げた場合などは弟子ではなく本人の成長とか葛藤を取り上げて欲しいなあと感じてしまいます。
個人的にはもし弟子の成長がメインになる場合は番組の主役を弟子にして、努力や成長をした弟子に花を持たせた方が良くないかなあと感じます。(そういう番組も結構多いと思います)
そうしないで上司や師匠を主役に据えてるって、「弟子や部下の成長は師匠や上司によるもの」と強調され過ぎてしまい(もちろんプロとして過ごす日常では業務や訓練や修行として当然の様に受け入れているのがテレビでわざわざそれをすると)若手のやる気に水を差すし、どこかに良い上司や師匠が居るみたいな過度な期待を生むんじゃないかなあと思いました。
そして何より、こういう番組を「部下を上手に使うために観ている人が居るのでは?」と思うと、まあ、なんか引っかかってしまいます。