仕事と作業で思うこと

 「仕事を作業にしてはならん!」みたいな言い回しがありますが、ぶっちゃけそれってどういう意味かあんまりよく分かっておらず、なんとなく「全貌を把握して考えてから行動しろ」とか「雑な行動をするな」みたいに感じていますが、果たして正解なのやらって感じです。
 ただ仕事と作業でアピールしたいことに、「仕事って元々は作業として存在している訳ではない」というのがあります。
 効率の例でよく語られる、お城の石垣を作るために石を削る職人が、お城を作るのが仕事と考えるか、石を削るのが仕事と考えるかという話を例にして言うと、「お城を作るという目的から石を削るという作業が仕事になっている」という感覚の大切さ、もっと野暮な言い方をすると、山に籠もって一人で石を削っても食べていけないけれど、お城を作るという目的に対して誰かが石垣の必要性を語り、誰かが石垣をつくるために石を削るという作業の必要性を語り、誰かがその作業分担を取り決めて、そして石を削る人が職人という職業を得ているという意識の高さが重要だと感じています。
 ゆとり世代に対するジョークに、海で魚が切り身で泳いでいると思っているなんていうのがありますが、仕事が多かった世代の人って世間には作業としてとりまとめられた状態の仕事だけがあると思っているんじゃないかなあと感じることがあります。