考察本で思った事

日本コミック研究所
ベストセラーズ

¥ 700

(2011-06-25)

『進撃の巨人』研究会
データ・ハウス

¥ 1,050

(2011-07-19)

 進撃の巨人の考察本が出ているのを見て、内容は読んでないのだけどなんとく思った事を書きたいなあと思います。

 ある作品の設定であったり、作品に取り入れた小ネタについて深く考察したり、その作品分野の作法についてあれこれ調べるのはとても楽しいです。
また最近はサブカル作品の多くが、長時間の考察が成されずにあっという間に飽きて消費されていくというのはもったいないなあという風に感じています。
 であれば考察本は好きなはずなのですが、どうも今時の考察本には良い印象がありません。

 というのもエヴァンゲリオンの考察本が流行った辺りから、考察本はオフィシャルな情報より早く物語の先の展開を知りたいという人向けという印象が強くなったからです。
 そして、それらの考察本のいくつかは作品を制作者と共に盛り上げていくというものではなく、作品の展開に勝手な先入観を植え付けて、制作者が描こうとしているのとは別の方向をユーザーが期待するように仕向けてしまっていたり、ファンの期待を先駆けして食いつぶすネタバレ予測をして、消費速度を加速するものになっているよう感じることがあります。

 まあ、進撃の巨人の考察本がそうであるかは分からないのですが、そういう考察本を何度か経験してから、連載中や放映中の作品の考察本を手に取るのが、恐くなってしまいました。
…などと言いつつ実は気になっているので誰か人柱になって下さいっていのが本音だったりします。