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オリンピックのエンブレム問題で話題になってしまった、ヤン・チヒョルト作のTransitoがやっぱり素晴らしいなあと関心させられます。
小文字の一文字で出るとちょっと読めない(zとsは一緒じゃないかな)のが単語になると読めるみたいな辺りは、省略文字の面白さが連想されて、シンプルで美しいのに手書きな気配が出てるのではないかと感動させられます。
一方でとても視認性の高い大文字は整った印象が強くSの曲線なども凄く馴染んでいて、画の上手さもきっちり感じさせられます。
ちなみに今でこそフォントはコンピュータに入っていて好きな大きさで使えたり、アプリケーションで変形したりできますが、一昔前のタイポグラフィなどは一文字ずつ手書きで書かれており、それらはとても精密で上手な絵だったし、また曲線や全体のバランスではセンスや感覚が問われるものでした。
そういう手間だったり覚悟が影響するのか、コンピューターが普及する前のタイポグラフィって今とは異なる魅力があったように感じます。