簡単に再現出来るものが求められている気もする

 職業としてデザイナを20年近くやっていて思うのが、ここ数年は簡単に再現出来るものが求められているなあという気がします。
 最近衝撃を与えられまくっている浦沢直樹の漫勉で「浅野いにお」さんが、やはりオリジナリティについて強く語られており、実際ぼくもそういうストイックな制作をするべきではなかろうかと思ったりもしたのですが、そう思って改めて見ると職業デザインの現場では再現性の高さであったり、意図や仕組みの分かり易さがものすごく重視されているなあと思います。
 多くのチェックや承認を得なくてはいけないプロジェクトになると、誰でも簡単に意図や仕組みが説明出来て、それを聞いたら誰でもそういう意味ねみたいに理解出来ることが重要になっています。
もちろん、そういうデザインは実際に美しかったりするのですが、オリジナリティを主張しなくてはいけない場では思わぬ弱点になってしまうこともあるのかなあと思いました。