働くのと修行との切り分け

 何かのスキルを身につけるために働いて修行をするという考えとか、ある職業でスキルが身につくまで責任ある仕事を任せない修行期間みたいな言い回しとかから、働くことが修行とか自分の成長を促すことと考えがちですが、働くことと修行とは違うのも弁えておかないとなあと思いました。

 現場で働くことで成長したり結果が出るのも確かですし、雇った人間が独立できるレベルまで修行させるという職場もあると思いますが、一方で下働きとして安く働いてくれる若い人手が必要という雇う側の事情もあると思います。
例えば料理などでは調理場を清潔に保ったり、大量の食材の下ごしらえだったり、古い考えだと先輩の世話などはそれに当たるかなあと思います。
 これらは後輩だからやるとか修行中だからやるとかって扱われていますが、実際には誰かがやらないとチームが困るし、また出来る人間を利益率の高い仕事に集中させたいという戦略もあると思います。
…この辺は体育会系の部活などに属した経験があると分かりやすい、って今は無いのかなあ。

 修行のために働くと考えると、そんな使われ方は利用されているとか足下を見ていると感じるかも知れませんが、やっぱり給料を貰って働いている以上そこは割り切って強かにならないといけないのかなあと思いました。
 一方で雇う側も、(実際がそうだったとしても少なくとも雇った相手には)修行して一人前になるまで役立たずだみたいな言い回しはせずに、誰にでも出来る作業なら、一番給料が安い人が受け持つことがチームのパフォーマンスに繋がるという気持を持つことが必要かなと思いました。

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