君の名は。を観ました

 新海誠によるアニメ映画「君の名は。」を観ました。

君の名は。 – 映画・映像|東宝WEB SITE

 映画館で観るか悩んでいたら、土日2日間で約68万8000人を動員したとか大人気がニュースになっていて、早く観ておいた方が良いなあと思ってあわててユナイテッド・シネマ豊洲(打ち合わせの合間を利用)の平日16時からの回で観てきました。
席を選ぶ際に「混み合ってます」と言われるくらいにお客さんが入っていて、時間の影響もあってか客層は若い女性客がメインでした。
…オッサンの勇気が問われたズラ。

 TV CMなどでは男女の入れ替わりのファンタジー青春コメディ部分が紹介されており、ちょっと凝った映画宣伝などでは隕石湖やクレーターや大規模災害を予感させる部分が加わっていて、ぼくは後者に惹かれてそしてネタバレを避けたくてあわてて観に行った感じです。

 これまでの新海誠作品では珍しく笑いの要素がとても多く、特に主人公宮水 三葉の妹 四葉のセリフやリアクションが面白かったです。なかでも一連のおっぱいシーン(?)でのリアクションとか。
…余談ですがおっぱいのシーンは、隣の女性客がハデに笑ってくれてたのが、オッサン的にはとても助かりました(笑
 アニメ(の作画)好きでは意見が分かれそうなRADWIMPSのボーカル曲をミュージックビデオのように流すシーンなど、ぼくは時間経過の演出ともあっていたと感じて好きでした。
物語はSF的に考察を始めると色々入り組んでいて、ぱっと意味が分からないような展開もあったと思いますが、深く考えずに勢いで観られて、本当にあっという間の107分でした。

 高感度カメラで撮影したような鮮やかな背景美術は相変わらず素晴らしく、しかも今回は絵を見せる演出があり、さらには省略されていたアニメーションによる演技も加わり、作品として隙の無いものになったと感じさせられました。
 …まあこの隙の無さは、圧倒されて不用意に憧れられなくなったりたたきのめされたりと、オタクにとってはちょっと寂しい点ではありますが(笑

 そして、新海誠作品ではこれまでの容赦ない作品の数々から、楽しく終わるか、切なく終わるかって最大の見所だったりします。
クライマックスが近づくと、主人公の立花 瀧と三葉はファンタジー的な設定のあれこれでやたらと大切なことを忘れてしまいます。
 忘れてしまったことを知っている観客としては「どうにかしてやって欲しい」といつい願ってしまう。でも一方で新海誠作品の非情さを知っているファンとしては、ジワジワと絶望的な気分になっていきます。
そのジワジワドキドキがこの作品最大の魅力なんじゃないかなと思いました。
 思いましたが不幸なことに、ぼくはふらっと流れてきたSNSで事前に結末を知ってしまい(本当一言でばれちゃうので)「知らなければ、もっとハラハラを楽しめたのに」と悶絶しました(笑

 ということで、未見の方は急ぎ観に行かれることをオススメします。