120% 頑張れと言われるか、83%しか出来てないのでもっと頑張れと言われるかどっちが良い?

西村 貴好
マガジンハウス

¥ 1,404

(2012-05-24)

 120%頑張るという表現ってぼくは凄く誤解を招くなあと思います。
 相手に120%の頑張りを期待するというのは、現状出している結果が83%くらいで期待に足りていない分をどうにかして欲しいという意味だと思います。
それに対して言われた側は、既に100%を達成しているのに更に20%も求めるなんてどういうことだ?と勘違いしてしまうと思います。
 そして、それをごり押しして結果が100%に達したとき、期待した側は「これでやっと一人前になったかあ」と思うけれど、期待された側は「酷い労働を強いられた」と感じるというズレが生まれると思います。
そしてそのズレは、一人前分の仕事が酷い労働という感覚に繋がり、最終的に根深い問題になる…というのがぼくの意見です。
 一方で褒めて伸ばすを実践するなら、一生懸命やっている人に対して「お前は一人前以下なのでもっと頑張れ。」は酷い言い回しで、「よく頑張ったね。あと20%挑戦してみようか。」くらいの言い回しが正しいのかなあとも思います。
 もちろんケースバイケースなんだろうとは思うのですが、期待値の100%を達成してもなお120%を目指し続けてぶっ倒れる人や、自分都合の100%以上は出さないと主張していていつまでも期待値83%のお荷物になっている人という、極端な差を見ると結構重要なポイントなのでは?と感じます。