かつての進撃の巨人のどこが面白かったのか

 先日も記事にしましたが、最近の進撃の巨人よりも初期の方が好きですが、果たしてどこが魅力だったのかを考えたいなあと思いました。
 結論から言うと、凄惨なだけで読んだ人間に不快感が残る短編作品なのかも知れないというスリルだったのではないかと思います。
 今ではそういう作品は少ないですが、昔のホラーマンガにはそういう作品は結構あり、手塚治虫や水木しげるといった巨匠が描いた素晴らしい作品もありました。
そして、マンガ好きこそそういう作品を待っているのかなと思います。
 そんな中、あの危なっかしい絵と演出に異常にとんがったストーリーの進撃の巨人は、そういう作品かもしれないし、予定はそうでなくても打ち切りなどの都合でそうならざるを得ないかも、という期待と不安が入り交じった魅力があったように感じます。
 見た人の多くが「酷い話だけどこれちゃんと気持良く終わらせられるの?」と言いつつも、どうしようもないことを楽しんでいたのが印象的でした。
…あと作者もいざとなったらコミック半分ぐらいで一気に終わらせられるプロットを切り札にとっているような気配があった気がします。
 そういう意味で、賞を取ったり映画化が決まったりしたことで、突然の展開はなくゆったり終わるんだろうなあとなった時点でスリルは失われて、それが最近の不満のように感じます。