学校の勉強が将来役に立つとか立たないとか

 義務教育中の子どもの学校に対する不平の一つに「学校の勉強なんて将来役に立たない」ってのがあります。
 …学ぶ姿勢を学ぶのだとか実は役立つのだとか、まあ大人として色々言い聞かせたいところではあるのですが、自分自身が中学生くらいの頃にもガッツリそんな風に思っていました。

 そんな風に思ったきっかけをよく思い出してみると、当時の学校教師の言った、音楽や美術という実技教科に対する「それらの授業は受験の役に立たない」という言葉だったと思います。
 …余談ですが、体育は担当教師が体育大好きで体育で身を立てているのに加えて、教師の中で割と強面が多いからか例外でしたが、(ぼくの行っていた学校の)音楽や美術の先生は弱気でその手の暴言に反論しなかったように思います。

 そんな大人の効率化からの授業が役に立つ立たないって言い方や態度が子どもに影響を与えているように思います。
加えて受験科目優先という考えのある学校では、そんな中で学歴を得ることにあきらめを感じていたり、そもそも卒業後に働くことを決めている子どもにとっては、「受験に役立つ教科」は別に自分の将来の役には立たないという言い分はあながち間違っていないと思います。

 多くの子どもに将来勉強が役に立つと思って貰うには、大人が全ての勉強が役に立つものだという立場を取ることが大切だと改めて思いました。

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