ふと気づけば来期のチェックをし始める時期になって来たので、おおざっぱに今期のアニメを振り返ってみますが、アニメの新しいセンスみたいなものについて行けずに、途中で観るのをやめた作品が多かったなあと感じました。
漠然と現代のキャラクターのリアリティある行動や発言が変わっていたり、サイドストーリーや本編で二次創作的にキャラクターを描く流行みたいなものが苦手だったりと、まあ自分が若さや新しさについて行けてないって気がすごくしました。
…そんなギャップを感じる作品が増える中、好きタイトルの感想を。
ジョーカーゲーム
柳広司による短編ミステリー・スパイ小説原作ということで、007やM:Iなどとはまた違う心理的な部分を中心に楽しめるスパイ作品で凄く好きでした。
登場する主人公スパイ達がとても魅力的で、怪物じみた能力などが描かれる一方で、情のある人間らしさも描かれているのが好きでした。
特に結城は他人に対しては、感情を重んじた行動を取ることを許容したり、信頼やチームワークを得るために必要な人情的配慮を欠かさずとても好きなキャラでした。
暗殺教室
ずっと続く作品だと思っていたら原作は完結したらしく、アニメも今期で終わるっぽいです。
個性的なキャラクターや頭を使った戦いなどキャラクターバトル作品としても魅力的ですが、ちょくちょく出てくる現代の日本教育に対する意見や、大人は分かってくれないという若者の鬱憤、そしてそれを解決してくれる存在としての殺せんせーなどが文学っぽくて好きでした。
余談ですが、実写映画版ではキャラクターバトル作品として振り切っていたのが、すごく残念でした。
境界のRINNE
高橋留美子作品では、主人公達の早とちりや感情的な行動によって起こるドラマを描くのがメインだったのですが、六道りんねや架印は貧乏故達観し静かで大人だしヒロイン真宮桜も静かに観察する性格で珍しいなあと思っていたら、それがEテレと凄くあっていてビックリしつつも嬉しいです。
冷静な主人公達が個性的なゲストキャラクターが大暴れしたところで、タイミングよく火消しをする、わくわくと安心のバランスが良くてのんびりとずっと観てたくなる作品です。
ハイスクール・フリート
序盤は萌え展開に馴染めずにいましたが、キャラクター達が有能さを発揮するシーンが増えてくると俄然面白くなります。
また船舶などの作画や効果音などビジュアルや(テレビゲームではない方の)ゲーム的に描かれる海戦が素晴らしいです。
あと大勢のキャラが登場するこの作品では、好きなキャラ、いわゆる推しメンを決めて観るとビックリするくらい印象が変わるなと思いました。
俯瞰で個性を探すよりも、いったん個人に肩入れしてそこから他の個性を見回したほうが気づけるって感じでしょうか。
ちなみにぼくの推しメンは「ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルク」。
僕のヒーローアカデミア
序盤は退屈かなと思っていたのですが、雄英高等学校に入って緑谷出久が頭脳系キャラとして活躍し出してから面白くなって来ました。
ストーリーはシンプルでお約束名部分が目立ちますが、アニメーションを見せる演出がとても上手く、毎週あっという間に見終わっているという感じです。
また、ヒーローが社会の一員として居ることが普通な世界は、TIGER & BUNNYやワンパンマンなどが皮肉が効いたジョーク設定として取り入れてましたが、そんな世界を大まじめに描いていて、なんかやっとオリジナルが出来たなと感じました。
とんかつDJアゲ太郎
DJパーティをやったことがあるので、あるあると感じることだったり、ここがポイントなんだよなあって描写がたくさんあります。
また変化がとても早く、DJパーティのノリがカラオケ的にシフトしつつある今のタイミングに、ある時代のDJスタイルを作品として切り取って残したのはとても良いなあと思いました。