繰り返しの物語(ループもの)で思うこと

 遅ればせながらRe:ゼロから始める異世界生活をプライムビデオで観たのですが、思いの外面白かったです。
Twitterでちょこちょこ評判も聞きつつも、同じくらいアンチ意見もあったので後回しにしてしまいましたが、今思うと最初からタイムリーに観ておけば良かったなあと後悔しています。

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 そんなリゼロを観ていて、主人公が記憶を残したまま同じ時間を繰り返すというループ演出の物語(いわゆるループもの)にアレコレ考えさせられました。
 ぼくが好きな一番古いループものは1987年に出版されたケン・グリムウッドによる「リプレイ」という小説ですが、パソコンゲームなどのシナリオでは様々なタイトルがあり(ぼくは先にそれらに触れてました)、トム・クルーズ主演の映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」など分かり易さが求められる作品のストーリーにもなっており、すごく一般的なものになっているなあと感じさせられます。

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 とはいえループものでは、ループが出来る主人公のアンフェアさがどうしても引っかかってしまい、「人生を自分や人の助けでやり直せる」という人生のテーマにもなるようなことを台無しにしてしまう設定でもあります。
特に大規模災害なで多くの人が変わらない過去に向き合いつつ生きていることを思うと扱いが難しい部分もあります。
…その辺に対する反発みたいなものは、Fate/stay nightが素晴らしかったなあと思います。

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 ただその辺に突っ込むのは、恋愛物語に「恋ばっかりしてるんじゃない」みたいな野暮なもので、ループものの時点で過去を変える展開というのは仕方無いのかなあとも思います。
 そんなループもののテーマって「失敗を教訓にして同じ過ちを繰り返さない」「何度失敗しても決して諦めない」あたりかなと思います。
そして起こる試練としては「何度も失敗してしまう」「責任と孤独に耐えられなくなる」という精神疲弊や、大きな力を持った故の傲慢さから性格が歪んでいくなどかなと思います。
…その辺は、まどか☆マギカやSteins;Gateが凄く鋭く描いていたなあと思います。

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 また、ちょっと悪趣味な楽しみ方ですが、ループもの以外ならそんな事件が起こったら作品が終わってしまうような極端な出来事、例えば超最悪のバッドエンドなどが見られたり、複数のヒロイン全員との純愛が見られるなども醍醐味かなと思います。

…というループもののマイナス部分をなるべく避けて良い所に注目しつつ観るとRe:ゼロから始める異世界生活は、ある意味由緒正しいくらいにループものの王道でとても面白かったです。