土井善晴さんの一汁一菜でよいという提案良いなあ

 料理研究家・土井善晴さんによる書籍『一汁一菜でよいという提案』が良いなあと思います。
「お料理を作るのがたいへんと感じている人に読んで欲しいのです」というコンセプトの献立と料理について書かれていますが、最近流行りの時短料理よりさらに一歩踏み込んだ内容かなと感じています。

 ぼくが一番大きいと感じたのは、家庭料理で他者と競おうとする考え自体を切り捨てている点で、これは土井善晴さんにしか出来ないことだと思います。
例えばプロの料理人だったりプロを目指す料理人を指導する人間にはお客様への配慮から、若手料理研究家などは先輩の主張を否定しない配慮から、女性は料理への承認を大切にする同性への配慮から、料理を食べる立場は作ってくれている人への配慮からと、配慮、配慮で言ってはいけないようになっていたことをピンポイントで切り捨ててくれたなあと感じます。
…余談ですが、ネットで話題になる時短料理は早さと出来映えをゴリゴリ競うノリで、『一汁一菜でよいという提案』の本質からは外れているように思うんだよなあ。

 ということで、買い食いばかりの我が家ですが、汁物だけは一品作るようにしました。

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