東村 アキコのマンガ「かくかくしかじか」が滅茶苦茶面白かったです

 漫画家、東村アキコの自伝的作品で、美術大学受験から漫画家として現代に至るまでを、物作り(美術作品やマンガなど)に関わる部分を中心に描いており、クリエイターを描いた他作品とはまた違う新たなぶっちゃけがとても面白いです。

 これまで若者が安心して憧れることが出来るラッキーな成功を得ている人ってポジションを演じていた(ようにぼくは感じていた)東村アキコが、甘い考えの人を圧倒する積み重ねていたものを見せてくれています。
 特に恩師の日高健三の元での絵の勉強のシーンでは、訓練や行動の量が結果に繋がるという点が厳しく描かれていて、楽して結果が出ないことを突きつけてくれていて、痛快なような自分が痛いような気持ちにさせられます。

 ぼくは美術大学をめざすもお金かかるのが嫌でCG系専門学校へ方向転換して、その後マンガ(イラスト)の仕事をめざすも、がちに熱意ある友人のあり方に圧倒されウェブデザインへ方向転換するという経験をしているので、あの時、作中の先生が語るようにしていれば、もしかしたら自分も東村アキコみたいな経験が出来たのかなあと憧れる一方、そうでなかったからダメだったしそれ今も変わってないな、みたいな部分が見えて、面白くためになりました。

 美術やマンガやものづくりに限らず何かに取り組む時の心理を、茶化しつつだめ出ししたり、ストレートに叱っていたり滅茶苦茶批判してたりもしていて、居心地悪く感じそうなシーンも多いのですが、いつもの東村アキコ節で一気に楽しく読ませるところが凄いなあと思いました。って今回は痛くて読むのが苦痛って人もいつもよりは多いのかもしれないけれど。
ぼくは「ああ、いるいるこういう奴。だからダメなんだよな…あ、これ俺の事じゃん。あっはっは。」みたいな感じではまりました。

 また「ひまわりっ 〜健一レジェンド〜」のモデルになった人達が登場するシーンなどでは、「あ、この人がモデルなんだ!実物初めて見た…いやいやこれもマンガだし」みたいな、気分になれたのも楽しかったです(笑

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