ドラゴンボールを読んでた頃を思い出してみた

 ネットメディアのアシスタントエディター八さんなる人が、ドラゴンボールを酷評する(って程でもない?)記事を書いたことがちょっと話題になっているので、便乗してドラゴンボールの事を思い出しつつなんか書いてみようと思いました。

「『ドラゴンボールハラスメント』の先輩に反論するために全巻読了した結果」という記事に賛否両論の反響 | ガジェット通信 GetNews

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 ぼくのドラゴンボールに対する印象は、ピッコロ大魔王編までは超面白かった、その後のサイヤ人編の本来盛り上がるはずのベジータ戦あたりでやや気持が離れて、フリーザ編は期待するけどなんか違うという時期が続いて、人造人間・セル編は可愛いとか格好良い敵キャラに加えてどこかラストエピソードっぽさもあって周りの評価よりもぼくは好きだったけど、その先は斜め読みになってしまいあまり覚えていないという、成長と共に徐々に卒業していった作品って感じです。
 具体的にぼくの年齢で振り返ると、ピッコロ大魔王編の終了が12歳、人造人間・セル編の終了が17歳で、当時の同級生との会話だと17歳でドラゴンボールを読んでいるのは幼い奴な扱いだったと思います。
…今よりもずっと、オタクへの理解も乏しくサブカル作品に対しても変な背伸びが求められた時代の影響もあるのかなあ。
 そういう経験をした人が多いぼくら世代は大人になってから「ドラゴンボール何処まで好きだった?」って会話で一通り盛り上がった最後に「ドラゴンボール面白かったなあ。」とちょっとノスタルジックに名作であることをみんなで認めつつ締めるみたいなのが定番だったりします。

 そんなぼくが当時を振り返りつつ、「本作品は、いきあたりばったりで作られている」という八さん指摘にコメントをしたいのですが、
当時から「ゴールのない物語」になった事に一番苦しんでいたのは、鳥山明さんだったというまことしやかな噂がされていました。
サルでも書ける漫画教室のジョークの影響もあって、ピッコロ大魔王編で終わる予定が雑誌の都合で無理矢理継続させられている…なんていうやつです。
 その噂を聞いた読者は「雑誌都合で引き伸ばしたっぽい」ところの前後の辻褄に関してはスルーして、むしろ作家やタイトルをより熱心に応援するという文化が出来ました。
そして、ドラゴンボールに関しては鳥山明さんが作家生命に関わる限界まで引き延ばしつづけたと噂されたこともあり、そこに様々な物語を想像するのだと思います。
 読者として真相を知ることが出来ないこういった噂話によって作品自体の評価に影響が出るのは間違っているのだろうなあとは思いつつも、鳥山明さんとドラゴンボールに関してはぼくも色々考えてしまいます。

 そして最後に、若いコンテンツ作りに携わる人が、ドラゴンボールを酷評?した点に関しては、自分は絶対に関わりたくないけど若さって良いなあと感じさせられます。
 賛否両論の反響でも紹介されているように、ドラゴンボールは世界中で評価される超儲かる知的財産コンテンツです。

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 ドラゴンボールの価値で商売をしている人はいっぱい居て、価値が下がると困る人の中には影響力を持つ人も居そうな気がするし、なによりも純粋にドラゴンボール愛するファンは世界中にたくさん居ます。
 普通の大人なら悪口言って良いことは一つも無く、配慮などからも避ける意見に、あえて斬り込む若さとか勢いは面白いし、何よりも読んだ人間が冷ややかにスルー出来ない文章で見事に大注目されたというのは凄い事な気がします。
…今頃先輩からたくさん美味しいモノご馳走して貰えてるんだろうなあ。