続・終物語読みました(ネタバレあり)

評価:
西尾 維新,VOFAN
講談社

¥ 1,404

(2014-09-18)

 西尾維新によるライトノベル作品、化物語シリーズ18作目 続・終物語を読みました。副題は「こよみリバース」で当初予定されていた「こよみブック」から変更されています。
 後書き曰く「読んでも読まなくてもいい」というエピソードで、阿良々木暦がパラレルワールド的な世界に行ってしまい、本編からかなり変わっているキャラクター達の描写が中心の作品です。
最終的には本編と基本的に同じ性格の斧乃木余接と阿良々木暦のペアが、異様な世界から脱出すべく活躍し最後のキーマン忍野扇が謎解きをしてくれるという、敵として登場したキャラクター達と共闘するという燃える展開でもあります。
 ただ、舞台が矛盾を許容する世界のために、あまりストーリーにこだわるよりも、キャラクターを楽しむという読み方が良いのかなあと思いました。
 今回表紙にもなっていながら物語にはほとんど関わらない、明るく快活な性格な老倉育(その時点で完全に別人ですが)、故人だったはずの神原駿河の母臥煙遠江が滅茶苦茶男前なお母様であったり、大人(21歳)になっている八九寺真宵、姿すら描写されないけれど切なさだけが漂う人間になった(人間だった頃の)忍野忍辺りはとても好きでした。
 一方で、本編キャラクターの後日譚が戦場ヶ原ひたぎくらいだったのは、ちょっと残念でした。その後のみんなの日常がちょっと気になる所です。
などと思っていたら、接物語なる次のシーズンの告知が入っており、今後の展開も気になります。
 ちなみに掟上今日子の備忘録はまだ読んでません。これから読むべー。