ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S ストーリーの感想(ネタバレあり

 ドラゴンクエストXI S のストーリー部分が素晴らしかったでので、振り返って感想を書きました。
以下、ネタバレを含んだ感想になるのでご注意下さい。
ストーリーについては、下記の攻略チャートからピックアップする形で書きますので、昔プレイして忘れているという人は下記を参考に思い出していただければ幸いです。

【ドラクエ11】ストーリー攻略チャート |異変後対応【ドラクエ11S】|ゲームエイト

異変前 チャート1~2

 美しいCGを駆使した世界感を楽しめました。
 序盤の演出やストーリーは、勇者でなくとも一般人(なんなら子供)でも、どうにか達成出来そうな、整頓された冒険や可愛いモンスターのデザインなどで優しく導入してくれており、購入したてのスイッチに不馴れだったぼくは良い感じに馴染めました。
 …昔は早く強い(強そうで格好良いデザインの)敵と戦いたいとか、シリアスな冒険したいと過ごしていた導入部が、今回は個性と魅力あるものと感じたのが新鮮でした。
 などと楽しんでいると、いきなり追いかけられる展開となり、最初の時間移動に関わる物語が描かれますが、この時点では「都合が良いなあ」とか「ドラクエ5のオーブすり替えの方が好きだったな」みたいな感想でした。
 キャラクターでは幼なじみキャラであるエマが登場しますが、この時はなんかすごい脇役っぽい印象でした。

異変前 チャート5

 主人公の過去についての描写で、ドラクエ5で好きだった曲「哀愁物語」が流れ懐かしく、メインストーリーも大きく動いた印象でした。
マルティナと主人公の過去も描かれ、女性キャラならマルティナが好きかなあなどと感じていました。
…つか、ベロニカは子供になっちゃってるし、セーニャは私服だと凄く脇役っぽくなり踊り子の服を着せると天然お色気ギャグ風キャラというよくわからないポジションだったので、やっとまともな女性キャラだ!と喜びました。
 後に、マルティナが一番のお色気ギャグキャラに成って行くのですが。

異変後 チャート10

 異変前はなんだかんだ平和で野生生物的にモンスターが存在する世界だったのですが、ここから魔王が支配する世界になります。
ファンタジー作品での両立が難しい世界設定二つを味わえるのは嬉しいですが、平和だった世界が荒廃するという絶望感だったり、最後の砦として描かれるイシの村は今のご時世に見ると、ショックが大きいです。
 幼なじみヒロインエマが再び活躍?しますが、この時期が一番脇役っぽい存在だったかも知れないです。

異変後 チャート15

 スイッチでプレイしていたぼくは、追加シナリオで、セーニャとベロニカ以外のキャラクターの安否は知っていたので、ここでの展開には大いに凹みましたが、同時にセーニャがぐっと物語に食い込む存在になった(なってしまった)と感じました。
このタイミングで、見た目が変わる聖女のドレスをセーニャに装備させたので見た目のインパクトも強くなりました。

異変後 チャート16

 神の民の里の、民や里のデザインが昔のドラゴンボールを思い出させるもので凄く嬉しかったです。
一人生き残った、民の子供のお芝居が素晴らしかったのですが、担当した声優さんが分からず残念。
 ヒノノギ火山で勇者のつるぎを打つ場所で流れる音楽が、ドラクエ3の祠の音楽だったことで何故か唐突に泣けてきてしまいました。
…泣けたのだけど、ドラクエ4の祠の音楽と思い込んでました(汗
ドラクエ11はちびっ子さんに見せながらプレイしていたので、泣けるシーンは参りました。
そして、この時点でこんだけ泣けてしまうぼくはその後大いに苦労します(笑

異変後 チャート17

 ラスボスとのバトルから、エンディングまでを満喫しました。
物語、ゲームバランス共に素晴らしいもので、幅広い人に向けた作品としてのバランスはここまでで終了というのが一番良かったように感じます。
比較的簡単なレベル上げでゲーム難易度が調整出来たり、敵の厄介な攻撃も丁寧に回復すれば対応できる辺りも楽しかったです。
 ぼくはこの時点がゲームクリアで、残りはせいぜい隠しボスやおまけシナリオがあるくらいかな思っており、その上で評価は100点と満足していました。
…ちなみに、そう思えたのは、参考にしていた攻略サイトのネタバレ配慮されたページ構成の影響が大きいと思います。

クリア後の攻略チャート1

 おまけシナリオも気合いはいってるなあくらいで進めていました。
 主人公の強さなどからバトルテンポも火力重視になり、一気に押し切れる敵には圧勝するも、敵のターンになるとボロボロにされるみたいな、大味な戦いになって、没入感や臨場感は薄れていたように感じます。
 そんな油断もあり黒い精霊を味方してくれるヤツと思っていたし、復活した裏ボスのシルエットもコミカルだったのでおまけボスみたいに思っていたりと、今振り返ると分かりやすくたるんでました(笑
 大味ながらも、愛馬がやってきてフィールドの音楽がドラクエ3のもの変わるシーンにはガチ泣きしてしまいましたが。

クリア後の攻略チャート2

 話が進むにつれて、惨劇を避けるための時間移動の結果、別の脅威を呼び寄せてしまったことが明確になっていきます。
緩く見えた裏ボスが、ラスボス以上の存在であること等も分かり、時間に干渉する事の難しさ、SFで言うバタフライエフェクトが感じられて、グイグイ物語に引き込まれて行きます。

 作品全体で一番「面白い!」とか「熱い!」と感じたのが、過去に起こったローシュとセニカの物語を知り、ケトスを覚醒させるまでのシーンでした。
 桑島法子さんが演じる、セニカと時の番人とのお芝居のギャップが素晴らしく、また切なく最高でした。
 この辺りでドラクエ4の祠と思っていた曲が、ドラクエ3の祠、ラーミアの祠(レイアムランドの祠)、そして竜の女王の城の曲である事に気付いて、直後のベロニカとセーニャの双子による、ドラクエ3のラーミア誕生シーンをインスパイアした「ときは 来たれり。」のセリフからラーミアの曲が流れるまでの演出には大泣きしてしまいました。

結婚イベント

 試練の里の願い事一覧にある、「幸せになりたい」という選択で見られる、主人公の結婚イベント(女性以外のキャラも選べるらしい)ですが、最初はちびっ子さんのリクエストもあり(そうだよなあと思いつつ)マルティナとの結婚を選択。
 イベントシーンとしてはギャグも交えつつ満足したのですが、その後なんかモヤモヤしてしまい、いったんリセットしてエマとの結婚に変更しました。
 それまで、脇役っぽく感じていたエマですが結婚イベントとなると、彼女しかいないよなって印象に変わっているのにびっくりしました。
イシの村の復興イベントなどから、冒険は非日常で帰る場所はイシの村という印象と、そこでずっと待っていて、主人公を見つけると手を振って迎えてくれるエマに魅力を覚えたのかも知れません。
 エマに対する意識の変遷は、冒頭は「旅に出るので別れなくてはいけない相手」、最後の砦の時期は「まだ帰れない(帰るわけにはいかない)所にいる相手」、イシの村復興後は「冒険が終わった時帰る場所で待っている相手」って感じで、冒険の終わりの気配が近づくほどにエマを意識するようになっていました。

 一方で「恋人探しのために冒険しているみたいでイヤだった」とか「冒険の仲間に恋愛を持ち込みたくない」みたいな、パーティから結婚相手を選ぶのがイヤ…もっと単純に「選んだキャラと選ばなかったキャラが混在するパーティで命懸けの冒険を続けるのが気まずかった」ような気もします。

 …ちなみに上記のマルティナとの結婚選択後にリセットして(離婚して?)エマと結婚(再婚?)した影響か、エマ結婚イベント後のマルティナのセリフ
「……ふふふっ 安心して。エマちゃんにはあなたが ネルセンさまにお願いして結婚したこと 黙っておくから。」
がもう滅茶苦茶怖いです。

裏ボス戦からエンディング

 ここまでドラクエ3インスパイアが多数あったので、裏ボス戦の曲が、ドラクエ3でのゾーマ戦の「勇者の挑戦」だったのは予想通りに嬉しかったですが…結構苦戦したバトルだったので、あまり集中して聞いてませんでした。
 その後、エンディングでは、エマに子供が出来ているのを知り(別キャラと結婚してたらどうなってたのかな)、セニカとローシュのハッピーエンドも見ることが出来、旧作をインスパイアしたエンディングに大満足でした。
 エンディング時に主人公がイシの村に戻っているのも、エマが魅力的に感じる理由かも知れません。
例えば、滅びたユグノアの復興を目指すような終わり方なら、(元嫁の?)マルティナとの結婚が自然に感じより彼女の魅力が引き立ったかも知れません。

 ドラクエ11はドラクエ3に繋がるという考察もあるようですが、主人公の居ないセニカとローシュのハッピーエンドの時間がドラクエ3に繋がり、主人公のいる時間の未来は誰も知らない新たな時代に繋がるのかなと想像しています。
最初のエンディング、主人公が去った世界のその後もどこかに繋がりそうだけど想像するとちょっと寂しい世界になりそうです。

ゲームはまだ続くのですが

 この後も、ゲームはヨッチ村の「冒険の書の世界」のクエストで、裏ボスよりも強い(気がした)ボス達との戦いや、ドゥルダの大修練場の攻略や、真の裏ボス(つかスイッチ版追加ボス)などが登場しますが、ストーリーには大きく影響しないと感じています。

 とはいえ、ゲームとしての積み残しはやはり気になり、またとても嬉しかった、旧作に対する様々なインスパイア演出が、ドラクエ11のオリジナリティを損ねているのではないか?などと考えると、ストーリーの裏エンディング時の評価は、最初のエンディング時と比べると少し劣るかな?と感じています。
あえて点数にすると、最初のエンディング100点と裏エンディング99点というくらいの差かなあ。

二つの時間を振り返って

 クリア前までは多くの人には分かりやすい物語だったのに対して、クリア後は一気に尖った展開になったと思います。
思いつつ、ちびっ子さんもクリア後の世界の物語を楽しんでおり、副題である「過ぎ去りし時を求めて」を考えると、やはりクリア後が物語のメインになるのかなあ。
 また、最初のクリア時は、悲劇的な結末が多くあったのに対して、クリア後は多少強引でもハッピーエンドに変わるのはいいなあと感じました。
特に神の民の里が無事だったのは心から良かったと感じました。
 …人魚ロミアとキナイのエピソードは変異前にロミアが泡となって消える選択をしていたぼくは違和感覚え、ネットの色々な意見も見ましたが、冷静に考えればオフィシャルによる「嘘をつくのが正しかった」という答合わせだったと解釈しています。
 キナイがロミアに惹かれるようなセリフや人魚の寿命の長さ、ドラクエ6のアモスのエピソードなど(当時のぼくも嘘をつかずにアモスは仲間にせず友人達にどん引きされてました)ヒントはあったなと。

 などと描かれる物語ひとつずつはシンプルながら、様々な選択や時系列による別の可能性を描くことで、シンプルな魅力を損なわずに、深みも楽しめたと感じました。
繰り返すことで深みが楽しめるのは、舞台になるマップの演出でも活かされており、ドラクエ11の魅力的な特徴と感じました。

 いずれにしろ、多くの人が深く楽しめるドラクエ11Sお勧めです。

〔新価格版〕ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S – Switch