アニメ「猫物語 黒」を観ました

 西尾維新によるライトノベル原作のアニメ「猫物語 黒」を観ました。
 2012年の大晦日22時という結構なゴールデンタイムに放送されるので、ぼかされた描写が増えるのではと心配していたのですが、きっちりエロくグロく黒く作り込まれていました。
 この話、羽川のいじらしさが可愛いく切ないエピソードでした。
ブラック羽川の出現は常に阿良々木への恋心がきっかけなんだろうなあと。
 家族に虐待を受けることでストレスが溜まったのではなく、家族に虐待を受けていることを阿良々木に知られたことからストレスが一気に限界に達したのだと思います。(原作には書いてあったかも)
 そのストレスでブラック羽川は産まれますが、彼女の不気味さの根本は「家族に虐待を受ける可愛そうな子」と自分のことも思っておらず「家族に虐待を受けてもなんとも思わない無関心な子」が、他人に引かれている事に気づかず、空回りをしつづけます。
ブラック羽川が阿良々木にはもう何も出来ないと突き放し、「あばよ。お前は幸せに暮らせ」と去るシーンは泣けます。
 あとラノベを読んだ時は、読む順番の都合で(化→傷→猫→偽 と読んだ)メチャクチャ切なく感じた、忍野忍(この時期はまだ名前がないけど)とのやりとりはかなりリラックスして観られました。
 ぼくがラノベで読んだ際には、忍はずっとしゃべらない(せいぜい最終話あたりで一言くらい)と本気で思い込んでいたので、幻聴の忍のバカっぷりに阿良々木の酷い妄想だと切なくなったものでした。(偽物語でそのバカが素だと分かるのですが)
 その辺りを抜きにしても、ラストシーンのブラック羽川を助ける?シーンの登場は感動的でした。
 羽川と阿良々木のエピソードは、傷物語ではじまり、猫物語 黒でこじれて、化物語で破局して、そして猫物語 白に至ります。
…セカンドシーズンもアニメ化するそうなので、この辺り非常に楽しみです。