進撃の巨人8巻が面白かったです ネタバレあり

 諌山創によるマンガ作品、「進撃の巨人」の8巻を読みました。
これまでずっとスローだった物語が一気に進み、また不満だった期間に多くの伏線があったことがわかり、久々に昔の巻から読み直しました。
 風呂敷のたたみ方がわからないどうしようもなさを楽しむ、という要素はいよいよなくなって、長編としての安定感が出て来たのかなと感じました。
 そういう意味で、途中で飽きて読んでなかったって人は、5巻~8巻までをひとくくりとして読むとまた楽しめるかなと思いました。
で、以下ネタバレで書き進めます


 女型の巨人の正体が序盤であっさりわかり、中盤でそれに気づいた理由などがテンポ良く描かれていてスピード感がありました。
読み返せば推理可能なヒントが、山ほど出ていたのはさすがだなと思いました。
この展開で頭脳派アルミンの重要度が非常に上がった気がします。
 推理作品は好きなくせに読み解くのが鈍くさいぼくは犯人が分かったときも「あれ?この作品ってこういう物語だったっけ?」みたいにぽかーんとしてましたが、エレンも同じようなノリだったので助かりました。
…いや、きっちり推理していて検証してた人は楽しかったのではないかと思うとかなり悔しいです。
 間引きバトルロイヤルは、女型の巨人の正体から意味合いが変わり、容疑者リストというニュアンスが強まったように感じ、結果的にそうなったのではなく意図的だったようで良いなあと思いました。
 といった具合にこの巻から、人間にはどうしようもない天災と人間の関係を描いたパニックストーリーだったのが、世界を脅かす犯人が居てその犯人を暴くというミステリーストリーに明確に切り替わったかなと思いました。
…エヴァンゲリオンはこの切り替えを多くの人が望みながら満たされてないと考えると、ここからの展開が楽しみです。
 劇中世界の新たな謎として、壁の中に大型巨人が埋められていることが判明しました。(サイズ的に超大型巨人くらいだったのかなあ?)
…なんか巨人の力を利用して壁を作ってたのか?みたいな話も出て来ました。
 ウォール・ローゼが突破されたという次回に続く事件も起こり次巻も楽しみです。