恋物語読みました(ネタバレあり)

評価:
西尾 維新
講談社

¥ 1,365

(2011-12-21)

 西尾維新によるライトノベル作品、化物語シリーズ12作目「恋物語」を読みました。
今回も発売日が22日と言われてましたが、前日21日のお昼には発売されてました。
ちなみに購入したのは、上板橋 TOBU BOOKSでした。
上板橋界隈の書店は欲しい書籍がほとんど手に入らず、恋物語も池袋まで出ないと買えないかと覚悟してたのですがラッキーでした。
 さて、作品の感想ですが、もうネタバレ無しでは何も書けないので以下ネタバレありで書きます。
+++以下ネタバレあり


 未回収伏線の多さや、セカンドシーズンなどという言い回しから、恋物語で完結は無いだろうと思っていたのですが、やっぱり未完結で、ファイナルシーズンに続くようです。
 そして、作中で語られたことで期待していた「戦場ヶ原ひたぎ」を語り部にするというのも裏切られ、まさかの「貝木泥舟」が語り部という、ギミックにあふれていました。
 実際に読んだ感想は、ファンの期待を裏切りまくっていたり、アンチが食いつきやすそうなネタを挑発的に仕込んでいるのにハラハラしているって感じです。
 ちなみに、ファンが怒りそうなポイントが、貝木と戦場ヶ原が昔恋仲にあったことを色濃く匂わす部分。さらに、戦場ヶ原が阿良々木暦ではなく、そんな貝木に千石撫子問題の解決を依頼して彼がそれを解決してしまう辺り、ヒロインの無垢さを否定しているなあと感じました。
 アンチが食いつきそうなのは、千石撫子問題の解決の仕方。
そもそも解決方法自体が今時は共感を得にくいものの上に、いきなりな話で「オイオイこれは」と成るかなあと思います。
 などと人目を気にし出すときりが無いのですが、個人的にはこの一冊ものすごく好きです。
終盤に阿良々木暦では千石を幸せする事は出来ないという描写は、八九寺真宵の時とはまた違う切り捨てが描かれており、深読みすると作者の全ての読者が自分の作品で楽しませるのは不可能であるみたいな決断に繋がっているようで、とても興味深かったです。
…でも、レビューは荒れると思うなあ。