戯言シリーズを読みました

 西尾維新による全6タイトル9冊のライトノベル戯言シリーズを読みましたが面白かったです。
 これまでちょくちょくと感想を書いていたのですが、主人公のキャラクターに共感しまくってしまいました。
35歳にもなるおっさんがこういう事をいうのもいかがなものかと思いますが、常に罪悪感にさいなまれていて人に見限られることを恐れて他人との距離を上手く保てないでいるというのはものすごく共感してしまいます。
 ぼくが勝手にはまっただけかも知れないのですが、読み進めると日頃封印している自責の念がムクムクと起き上がり少なからず精神的なダメージを受けました。
そう言う意味で結構危険な書籍と言えるのではないかと思いました。
 ミステリーがメインテーマですが、萌えキャラクターと、政治力にしろ暴力にしろ知性にしろ区分順位序列が明確な設定など魅力は様々です。
 個人的には心理的なミステリーが好きで、一つの謎に対してミスリードがあり真実がありその真実の裏に予想外な同機があるという三段構えな部分にはまっています。
特に予想外の同機は西尾維新全ての作品に通じる真骨頂と感じていて、人間の儚さと切なさと愛しさを素晴らしく描いています。
 などと言いつつも、キャラクターが次々と死ぬし、生きている時も負の側面を強く描いてる合間にキャラクターの萌えを差し込むあたり悪趣味といえるレベルにとんがった作品であると思います。
 …そういえば、以前に「クビツリロマンチスト」の感想の時に書いた、主人公が何を背負っていたのかは結局最後まで分かりませんでした。
そこを描いた番外編って出ないのかなあ。
ちなみに、一番好きなキャラは主人公。…実は作中で名前が出て来ません。本名の考察は
いーちゃん名前考察 | 世界の中心でマイを叫んだけども
一番上手いなと思ったのは「クビツリロマンチスト
一番好きなのは「ヒトクイマジカル
です。