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西尾維新によるライトノベル作品、化物語シリーズ6冊目「猫物語(黒)」を読みました。…というこの感想を猫物語(白)を読んでからと引っ張ってしまいましたが、個人的には正解だったと思っています。
化物語の頃から小出しに語られていた、羽川とのゴールデンウィークのエピソードがメインですが、読むほどに羽川が切ない話で非常に欲求不満というか、救いを求めてしまった作品でした。
化物語 下のつばさキャットで感じた切なさを補ってくれるようなそういうエピソードを勝手に期待したけれど、当然過去のエピソードにそんなものがあるわけはなくしょんぼりしてという感じでした。
それが、猫物語(白)を読んで多少気持ちが落ち着き改めて振り返るととても面白かったです。
…ここから先、多少ネタバレを含んで書きますが、
偽物語より先に読んだぼくは、キスショットのなれの果て(忍という名前はまだない)が偽物語であっさりしゃべるのを知らなかったので、ドーナッツなどの可愛いエピソードが入りつつも言葉を交わすことが出来ないなど、彼女に許されていない描写が切なく、また阿良々木を助けるシーンでの幻聴のセリフなどは感動しました。
また忍野に今回の件は諦めていたとまで言わせたり、化物語の中でも最悪な事件であったことを描くあたりなどが迫力がありとても好きでした。