涼宮ハルヒの消失を観ました(ネタバレあり)

 谷川流によるライトノベル原作のアニメ「涼宮ハルヒの消失」を観ましたが面白かったです。
物語はテレビアニメ版最終回から続くもので、アニメ版ハルヒの集大成的な位置付けだそうな。
 ハルヒの非日常的な物語に出てくるような楽しさがあることを期待出来なくなった、でもそんな期待が捨てられない…そういう気持ちを本人がではなく他人が大切にするというのが涼宮ハルヒシリーズの好きなところでしたが、今回はその辺りをさらに深く突っ込んでいたと感じて、確かに集大成であると感じました。
…以下ネタバレありで書いていきます。


 特に印象的だったのが、はちゃめちゃなハルヒに半ば無理矢理つきあうキョンだったのが、キョン自身がそういう日常を愛おしく思っていたことを明確に描いていたというところでした。一方でハルヒのことが好きって気持ちはそんな深く描いていなかったように感じるのだけれど、これはすでに既成事実だからなのかな?…過去のストーリーがちょっとうろ覚えでスミマセン。
 今回のヒロインは長門だったと感じましたが、とにかく彼女がメチャクチャ可愛くそして切ないです。
作画のレベルが素晴らしく仕草や表情が繊細で、無口で恥ずかしがり屋というキャラクターを完璧に描いていました。
演出も素敵で、男の服の袖を指でそっとつまんで引き留める、女の子が可愛く見えるテンプレートのような仕草をキーとして使っているのが良かったです。…あれをふりほどくシーンはズキズキと胸が苦しくなりました。
 すごく気になったのが、朝倉に刺された後に何が起こったのかですがこれはもしかして別の作品で出ていたのかな?
 最も具体的に残酷であろうこのシーンを体験しないまま、キョンが長門をかばうのは嘘くさいとも感じるし、逆にその決断を長門の前で行う切なさがあったのか?と非常に深く考えてしまいました。