純潔のマリアの最終回面白かったです(ネタバレありかも)

 石川雅之による漫画原作のアニメ「純潔のマリア」の最終回、どうなるかなあと思ってたら面白かったです。
…というか、物語が物凄く良いので原作の方がすげぇ気になります。
 まず、ぼくが気にしていた比喩とか気がかりに関してはちょっとビックリするくらい最終回で全部答えが描かれていたように思いました。
以降ぼくの解釈が続くのですが…
 マリア達魔女やミカエル達天使が何を比喩してたかは、「人間の知恵や知識や価値観」かなと思いました。
魔女達が民間療法みたいな理屈はよく分からないけど何か効く知恵、天使は「その時代の多くの人間に認められ常識となった」知識と感じました。
ミカエルにマリアが新たな隣人として迎えられたというのは、「博愛」みたいな新たな価値観が認められたという意味かなあと。
 …そんなの普通あるだろと思った方は、ヴィンランド・サガを読んで頂き、そんな価値観がなかった時代のヴァイキング達を是非堪能頂きたいです。
あと、三国志時代の中国には「友情」という価値観が無くて、だからこそやたら「義兄弟のちぎり」とか「養子縁組」を結んでいたのだそうな。
 ちょっと不敬に感じる人も居るかも知れないけれど、天の使いがミカエルだったのはあくまでその時代の知恵と価値観の象徴であって、時代によっては全く違う(現代なら科学の象徴のような誰か)存在が現れたのかなあと思いました。
 奪い奪われが繰り返す戦争の時代に戦いを止めることってどうか?みたいな点も、百年戦争を舞台にすることで「生まれた時から戦いがあることが普通の人間にとっての価値観を変える」に絞れたのではないかなあと思いました。
 という案配に、なんか突っ込み入れたら全部作者が仕掛けていた伏線だったみたいな感じで個人的にはお見それ致しましたって感じでした。
 あと、マスコットキャラ萌えはテーマには関係無かったけど、終盤ずっとフクロウ姿で登場している影響かなんか子供っぽいキャラになってるアルテミスはすごく魅力的でそこは素直に楽しめました。