ブレードランナー2049で思ったこと

 遅ればせながらブレードランナー2049を観たので、いくつかのレビューを見聞きしつつ自分の中で整理中です。

 ブレードランナーは初代の頃から意味も面白さも正直あんまりよくわからず、世界感と映像美とルトガー・ハウアー演じるロイ・バッティがとてつもなくヤバイって印象だけが残っています。
そして、その印象で原作小説「電気羊はアンドロイドの夢を見るか」を読めば映画との違いでさらに混乱したという感じでした。

 ということで2049もぱっと観ても多分深い意味は分からないだろうなあという覚悟で観たところ、素直に初見を楽しめました。
 その後、【映画評書き起こし】宇多丸、『ブレードランナー2049』を語る!や岡田斗司夫ゼミ10月22日号#201完全版「2次元嫁は電気羊の夢を見るか? 今夜は2時間全部見せます! ブレードランナー徹底解説!!」などを聞くことで、改めてライアン・ゴズリング演じるKに感情移入することが出来て、初代のロイに似た魅力を感じるようになりました。

【映画評書き起こし】宇多丸、『ブレードランナー2049』を語る!(2017.11.11放送)

 レプリカントのKを自分として感情移入して観ると、辛い展開が続いた上にそれでもリック・デッカードを救い自分は報われないという結末にそれはあんまりだろうとか胸くそ悪いとか大いに落ち込むのですが、一歩引いてそんな者達を作ってしまった人間として感情移入して観れば、それでも許してくれるKがとても魅力的になりました。
 存在としては文句なしに格好良いし内面やあり方も魅力的だしKがもうヤバイです。

 という風に世界感と映像美とライアン・ゴズリング演じるKがとてつもなくヤバイって印象だけが残る…のは初代と同じなのでぼくはブレードランナーとして充分に満足しています。