油断大敵

 仕事を発注する際に「この仕事は簡単だから安くして」という言い回しをする人がいますが、経験上そういう仕事が簡単に終わる事はほとんどありません。
 ジンクスだったり、発注者の悪意ではなく心理的な必然性があるように思います。
 たとえば「簡単だ」と口に出した時点で「簡単になる方法」や「簡単になる状況」を考えてしまい、「もしも難しかったら」とか「難しくなる状況」を無視してしまい、携わった人間全員が一つのミスも起こさないとか、クライアントが一発で納得するとか「極めて難しい仕事」にしてしまったりします。
 しかも「簡単だから安くして」と言うって事は、何かが起こった時の予備予算など無い場合もあり、受注者もそれほどの労力を割くことができず(受注者の泣き寝入りで済まない場合も多々あります)、結果プロジェクトは「鬼」に化けます。
 愚痴っぽい文章になりましたが、これは自分に対する戒めでもあり、人に何かを依頼する際に「簡単だから」って言葉は絶対に使わないようにしないとなあと思っています。