掟上今日子の婚姻届が面白かったです(ネタバレあるかも)

 西尾維新によるライトノベル忘却探偵シリーズ第6作目 掟上今日子の婚姻届が面白かったです。
…その前にブログ記事を振り返ると、掟上今日子の退職願の感想を書いてないなあと気づきちょっと読み返すと、退職願はあまり好みではなかったようです。
 具体的には隠館厄介が出てない点と、思い込みを利用したトリックとしては面白いけれど警察が介入して総合的に調査すれば別の理由で足がつくような事件が多かったのがどうにも苦手でした。

 一方で婚姻届は隠館厄介が主役の今日子さんがバリバリのヒロインで、事件は警察が介入しない囲井都市子の深層心理を解き明かすような物語であり、女性の感情的だったりロマンチストな思い込みの裏に隠された醜さを引きずり出す西尾維新独特の演出が際だつ物語だったので凄く好きでした。
 囲井都市子が呪いという過去にどんな秘密が隠されているのか?その核心に近づくにつれてどんどんページをめくっていってしまいました。本ではなくスマホのページでしたが。
…個人的には、「戯言」シリーズの「クビシメロマンチスト」に似ているように感じました。巫女子語久しぶりに聞きたいなあ。

 また1日で記憶を失う今日子さんと隠館厄介がどんな関係で始まってどう終わるのかは、シリーズ通しての見所ですが今回は、とてつもなく嫌われる関係と、とてつもなく好まれる関係が描かれておりとても面白かったです。
 それにしてもドラマ版で今日子さんを演じた新垣結衣の影響は大きく、今では本を読んでいても今日子さんの脳内ビジュアルは新垣結衣になっていました。
そのビジュアルが想像出来ると、今回の物語はとても面白おかしく楽しむことが出来ると思います。

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