映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を観ました

 オンエアで放送されていた、映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を観ました。
 個人的には小栗旬演じる鳥飼誠一のシリアスさが今の日本の風潮にあっていて、初期からの「踊る大捜査線」キャラクター達がものすごくミスマッチに感じました。
踊る大捜査線シリーズの魅力は、これから世の中は良くなるみたいな根明に支えられたコメディ部分だったのですが、現実では、世の中がどんどん悪い方向に流れていき、出来ると思っていた組織の変革は全く進まないという、現実とのミスマッチが大きくなるにつれ、その辺りが楽しめなくなってきました。
 そして鳥飼はそんな状況でも根明でありつづける状況(作品)にいらだち、強硬な改革をしようとします。
「もう待てませんよ。誰かが行動を起こさないとだめなんです。」
という彼のセリフは、正に今時だなあと思いました。
 …って彼を今時と感じたのは、あくまでぼくの感覚で観る人によっては、鳥飼の方が歪に見えるかも知れませんが。
 そんな風に観ていたぼくとしては鳥飼に対して、織田裕二演じる青島俊作はどうするのか興味深かったのですが、「正義なんてものは、心に秘めておくぐらいがちょうど良い。」と一回り大きな器を感じさせる言い回しをしてくれたのは、なんだかんだ言って嬉しいなあと思いました。