ONE PIECEですごいなあと思うところ

 尾田栄一郎というか漫画ONE PIECEというかで、最近改めて凄いなあと思ったのが、過酷であろう週刊連載を(少なくとも周りには)楽しそう(に見えるよう)に続けている点です。
ナルト最終回では扉絵をナルトバージョンで描いていたり、コミックのおまけページSBSなどもとても手間がかかることを楽しそうにやっており、一体どれだけタフなのかあるいはどんなチームワークなのだろうかと関心させられます。
 漫画家というと多くの場合、編集部との人間関係のこじれや漫画家を続ける事の苦しさみたいな暗くて不幸で気むずかしくて我が儘な舞台裏が語られることが多く、また作品の中にそういう不満やら投げてしまった気配が出ることもあるのですが、少なくともONE PIECEにはそんな噂や気配は無いように見えます。(本当の裏話は知りませんがw)
 今時の漫画作品では、作品中で実際の人生に役立つ考えや奮い立たされる言葉なども求められるようになっていますが、きっちりと楽しく漫画を書き続けているということから学べることの方が大きいかなあと思っています。
 何よりも自身作家スタイルと漫画のテーマがピッタリ合ったときがやっぱり一番凄いと感じさせられて、海賊としてルフィ達が名を上げていくのと作品が世の中で評価されて名を上げていくのが被る辺りはとても面白かったです。
(ルフィ達によって直接語られることはないのですが、別のキャラクターによって名を上げるために必要な覚悟みたいなものは結構語られていました。)
 などと言いつつ頂上戦争編以降、しばらく退屈な展開が続いてるなあと斜め読みがかれこれ数年続いているのですが(ぉぃ)、そういう時期でもとても丁寧にまた楽しそうに描かれており、ペースを乱さないでじっくりしかも楽しそうに話を進めているなあと思い、作家としてのすごさを感じさせられています。