ぼくの芸術に対するスタンス

 芸術とはなんぞやということをお酒を呑みながら熱く語ったところ、人によって芸術に対する考え方は違うのだなあと気づいたので、ちょっとぼくの考える芸術って何かをまとめてみようと思いました。
 ぼくの考える芸術とはコミュニケーションツールです。
だからどんな素晴らしい芸術であったとしても、それを見聞きする人が居ないとき、それは機能していないという意味で芸術ではないと考えます。
 さらに作り手が伝えたいと思ったメッセージが観た人間に伝わるように表現されている方がより機能している、優れていると考えます。
もちろん、そのメッセージが言葉で要約出来ない場合もあり、その場合見た人も要約できない何かを受け取ることになるわけです。だから、一言で言い表せる必要は全くないと思います。
 とはいえ、芸術をそんな風に考えると、「人の目を気にするのは自己表現としてはよこしまというか不純かも」という気持ちが生まれます。
ただ、コミュニケーションツールとは他人との対話だけではなく、自分自身との対話にも使えると思います。
自分自身を観客と考えて自己を表現する。観客の反応はすぐに分かり(自分だから)、それに応じて演者は作品を修正していきます。
 たった一人の観客=自分のためだけに徹底的にオーダーメイドした作品…これは芸術であると考えます。
 芸術とは見聞きする人が居て初めて機能しうる、そしてその人は自分であっても良い…というのがぼくのスタンスだと思いました。
…などと書きましたが、この考えに共感して欲しいというようなものでなく、あくまでぼくの探求をさらして、ぼくはこういうスタンスなのですがこういうスタンスのぼくはどうでしょうか?みたいなものです。