失敗は良くはない

 失敗から学ぶとか失敗を恐れてはいけないみたいな考えはとても大事なのですが、その大前提にあるのは「失敗は良くない」からくる反省だったり、危機感からくる集中力の上昇であると思います。
 その良くないって感覚をうやむやにした失敗からは学ぶことは少なく、またその後の対応も充分なものではなくなると思います。
 それをわざわざ強調するのは、(結構前になりますが)とあるビジネス番組で有名なクリエイターを取り上げた際に「これって失敗しているよね」ってことを、うやむやにしつつ「その人はすごい」みたいな締めになっているのを観たからです。
 まあ失敗は全然あることだし、その失敗に対する引き際の良さは認める部分もあるのですが、それだったら「この仕事は難しい」という締めの方が良いと思うし「その人はすごい」と締めたいなら「成功した例」を準備した方が良かったのではないかなあと思いました。
 すごい人と言われるのは、失敗しても許される人ではなく、ここ一番で失敗しなかったからすごい人であるというのをきっちり表現するのは、「この人はすごい」と紹介する側が失敗してはいけない部分じゃないかなあと思いました。