ゴルゴ13 デリート・G ”Gの消去”が面白かったです(ネタバレあり)


 ビッグコミック増刊 ゴルゴ13総集編VOL170に掲載されていた、さいとうたかおによるマンガゴルゴ13のデリート・G "Gの消去"が面白かったです。
 ぼくが気に入ったのは、ゴルゴ13の依頼を受けるルールです。
 ゴルゴ13を調査していたCIA局員によると、ゴルゴ13への依頼文は1秒に一件の割合で世界中のどこかで現れており、その内の1/3が本人に届き(2/3はやり方がまずいのだそうな)、そのうちの1割以下が本人の依頼人調査に通り、そこから思想の右・左、信条宗教にもまったく関係ない取捨選択により年間100件くらいを実際に受けているのだそうな。
…これまでの物語では、本当に困っていて覚悟を決めた人間のためには一肌脱ぐ男気みたいな演出が目立っていたのですが、実際にはほとんどのケースは引き受けてもらえないようです。ガッカリです。
 そしてこのエピソードではCIA局員は、Gの危険性とまさかの時の有益性…この二つは完全にバランスしている…と報告しています。
これは、CIA局員のゴルゴ13との衝突を避けたいという内心から出ているので真実かは不明ですが、特定の勢力との敵対を避けるために、受ける依頼のバランスを取っているというのは、なんともゴルゴ13らしい神経質さだなと思いました。