ティアキンの龍が素晴らしい(ネタバレあり

 先日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』1周年記念ツイートにて、「Last Catch」のイラストが掲載されたのもあり、ネタバレありでも良いかなと思い、ティアキンにおける龍について初見時に受けた衝撃などを書きたいです。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』1周年記念ツイートがアツいです(ネタバレあり | Office NaKao

 ぼくが、ティアキンで一番衝撃を受け感動したのは、ラスボスの最終形態「黒龍」との戦闘で、白龍ことゼルダ姫が加勢に来るシーンです。
そこからはじまるラストバトルは、白龍と共闘しながら黒龍と空中戦を行うという、ファンタジーにおける最大のロマン溢れるものでした。

 バトル重視のファンタジー作品では龍を駆る者を「ドラゴンライダー」などと称したりするのはお約束ですが、龍に神々しさを期待するぼく的には、龍がわざわざ人を乗せる意義があるのか?とか、龍と人が共闘する必然性ある敵が存在しているのか?など、あれこれハードルを設けてしまい、格好良く決まったと感じる例はとても珍しいのですが、ティアキンにおいてはそれらが完璧に決まったと感じました。
 挑む相手は、白龍より遙かに巨大な黒龍、そして黒竜を倒せるのはリンクが持つマスターソードのみという、最高のシチュエーションで龍との共闘が体験出来ました。
 …等と言いつつ、ラスボスの一つ前の形態で瀕死で回復アイテムも枯渇し、感動以前に責任感から「これ勝てるのか?」って不安の方が大きかったですが。
幸い、ブレワイからの伝統かラスボス最終形態はリンクとゼルダのターンと言わんばかりに難易度が低く、無事に一発クリア出来ました。

Tears Of The Kingdom / Demon Dragon

チャレンジ「龍の泪」の素晴らしさあってこそ

 もちろん、クライマックスの感動はそれまでの丁寧で逆算された作り込みの素晴らしさあってこそだと思います。
 それにしても、チャレンジのタイトルになっている「ゼルダを探して」(ゼルダの言葉は「リンク……私を……探して……!」)は、ゼルダが自らの救出やリンクとの再会を求めての言葉だと思ったら、それらを全てを諦めリンクが自分を探せば「マスターソード」にたどり着くという思惑からの言葉だったというのは泣けます。

ネタバレアリですが「龍の泪」海外の反応動画を貼っておきます。
Card

…などと言いつつ、ゲームとしては以下の様なお馬鹿な展開にもなったりします(ぼくもなりました

【ゼルダの伝説ティアキン】リンク…寄り道ばっかりしてないで早く私を探して…(怒)を見たネットの反応集www【ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム】

千と千尋の神隠しとの比較

 以前に、ティアキンがジブリ作品をインスパイアしているのでは?という点について触れましたが、野暮は承知でこのタイミングに改めて比較したいのが、「千と千尋の神隠し」クライマックスです。
 基本的には、ティアキンが千と千尋の神隠しをインスパイアしているとは思いますが、同時に正面から張り合う挑戦めいたものを感じ、結果、より素晴らしいモノに至ったと感じました。
たとえば人が龍に乗る理由や必然性は、千と千尋の神隠しの場合は千尋が自力で問題を解決した後にハクが迎えに来たという印象ですが、ティアキンは上述のとおり理由・必然性共に重厚で明確です。

千と千尋の神隠し – スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

 余談ですが、人が龍に乗って活躍する映像作品だと、松谷みよ子の児童文学原作、東映アニメーション制作のアニメ「龍の子太郎」が印象的で大好きです。
恐らく、千と千尋の神隠しもティアキンもこの影響を少なからず受けていると思いますが、より上手くインスパイアし作品に取り込んでいるのはティアキンだろうと感じます。

ストーリー

…千と千尋の神隠しのハクは、チート的移動手段?という意味で、ネバーエンディング・ストーリーの「ファルコン」に近い印象かも。

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 先述の通りこんな比較は野暮な話ではあるのですが、これまで並び比較されるものがないような立ち位置であった宮崎駿作品と、ガチで張り合うコンテンツが現れたというのはとても嬉しく興奮することです。

 

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムはジブリ作品をインスパイアした部分が多い?(ネタバレあり | Office NaKao